こっそり不動産を売る方法3つとそれぞれのメリット・デメリット
2023.02.20
不動産を売るとき誰にも知られたくない、こっそり物件の売却と引っ越しまで終えてしまいたいという方は少なくありません。
ただし、一般的な不動産売却は、市場全体に物件広告を出して買い主を探します。
仲介による売却では、こっそり不動産を売るのは難しいため、周囲に知られずに不動産を売りたい場合は特殊な売却方法に関する知識が必要です。
今回は、こっそり不動産を売る方法3つの概要と、それぞれのメリット・デメリットについてお伝えします。
周囲に黙って不動産を売る方法(1)買い取り
●買い取りとは
買い取りとは、不動産を市場に出さず、専門の業者に直接買い取ってもらう不動産売却方法のことです。
買い取りを利用する場合、市場に物件広告を出して買い主を探したり、内覧の受け付けをしたりする必要がないため、周囲に知られることなく不動産を現金化できます。
また、不動産を売却するまでの必要期間も短いので、売却自体を急いでいる場合も効果的です。
●買い取りのメリット
不動産買い取りのメリットは、こっそり不動産を売却できること。
インターネットや店舗の広告経由で、「家を売ろうとしていること」を知られる心配がありません。
業者が直接査定をして不動産を買い取るため、売却前のリフォームやホームクリーニング不要で物件を引き渡せますし、査定額に納得すればその場で売却が完了します。
仲介ではないので、仲介手数料がいらない点も強みです。
●買い取りのデメリット
買い取りのデメリットは、買い取り価格が市場価格より2割から3割安くなってしまうこと。
不動産の買い取り業は、取引後に業者がリフォームして転売するというビジネスなので、業者側が利益を確保できるよう買い取り価格が安く抑えられています。
また、買い取り業者の数自体も少ないです。
買い取りを利用するときは、できるだけ多くの業者に相談して買取価格を調べ、価格に満足できる業者を探しましょう。
周囲に黙って不動産を売る方法(2)リースバック
●リースバックとは
リースバックは、不動産業者や投資会社に不動産を売却し、売った家を賃貸物件として借りるという不動産の売却方法です。 不動産の名義は自分のものではなくなりますが、不動産の売却代金は手元に入ってきますし、売った家に住み続けられるので引っ越しも必要ありません。 生活自体は何も変わらないので、リースバックなら周囲に黙って不動産を売却できます。
●リースバックのメリット
リースバックのメリットは、生活を変えなくて良いことです。
ローンの代わりに家賃を支払うことになりますが、引っ越しや家財の片付けは不要ですし、家を売ったお金が手元に入ってきます。
固定資産税の負担は大家側、住宅設備が壊れたときの補修費も大家負担になるので、同じ家に住んでいても住宅を維持する負担は軽くなるでしょう。
●リースバックのデメリット
リースバックのデメリットは、不動産の売却価格が相場よりも2割程度安くなること、そして賃貸物件としての家賃が、周辺相場より割高になってしまうことです。
また、リースバックの契約は、数年単位で更新するかどうかを協議するかたちになっています。
業者側が賃貸の契約更新を拒否した場合、住み慣れた我が家から退去することになるため、リースバックを利用する時は、業績が安定している業者を吟味したり、「一定期間内に家を買い戻せる」特約を付けたりすると良いでしょう。
周囲に黙って不動産を売る方法(3)広告制限
●広告制限とは
広告制限は、仲介で不動産を売る際、業者に頼んで広告の範囲を制限してもらうやり方のことです。 「インターネット広告は載せるが、近隣へのビラ配りはしない」など、広告の内容や範囲を制限すると、周囲の人に不動産を売ることが伝わりづらくなります。 どこまで制限するかは売り主次第ですが、基本的には制限項目が厳しくなればなるほど買い主が見つからなくなるので、過度な制限はおすすめできません。
●広告制限のメリット
広告制限のメリットは、買い取りやリースバックよりも高く不動産を売れる可能性があることです。
市場への露出が減る分良い条件の買い主と巡り合う確率は下がってしまいますが、成約内容は買い主との交渉次第なので、売り出す不動産を気に入ってくれる買い主がいれば高値で家を売却できるでしょう。
また、制限の範囲を自分で選べるのもポイントです。
●広告制限のデメリット
広告制限のデメリットは、制限をかければかけるほど不動産が売れづらくなってしまうこと。
仲介による売却では、より多くの買い主に物件を知ってもらった方が、問い合わせ数や内覧の申し込み数は多くなります。
また、売り主自ら物件を売りづらくすることを仲介業者が嫌がり、その分、査定が安くなる場合がある点にも注意が必要です。
まとめ
こっそり不動産を売りたい場合は、
- 買い取り
- リースバック
- 広告制限
のどれかを頼りましょう。
一般的な仲介による売却方法よりも売却価格は下がってしまいますが、プライバシーを守りつつ不動産を現金化できます。
ただし、売却方法ごとにメリットやデメリットが違うため、不動産業者に相談し、どの売却方法が自分に合っているのか調べましょう。