築浅物件を売るときは何をすれば良い?売却のポイントと注意点
2023.02.20新築や築浅の物件は、不動産市場で安定した人気を誇ります。 ただし、どれだけ人気のある物件でも、売り方次第で売却価格が高くも安くもなってしまうのが、不動産という商品の特徴です。 そこで今回は、中古不動産の中でも「築浅物件」を売るときに知っておきたい、築浅の定義や売却のポイント、売却時の注意点をお伝えします。
築何年まで「築浅」なの?築浅の定義とは
築浅物件を売るときに重要なのが「築何年くらいまで築浅として売り出せるのか」です。 結論からいうと、「築10年以内で新築ではない不動産」は、築浅物件として売り出せると考えておきましょう。 実は、不動産の世界に築浅の年数や条件を厳密に決めるルールはありません。 不動産業者によっては、築5年前後のものを築浅と呼ぶこともあれば、築10年前後の物件を築浅と呼ぶ場合もあるのです。 ただ、不動産の世界では、誇大広告によって消費者がだまされないよう、物件売却時の広告表現が厳しく制限されています。 特に、「新築」という用語に関しては、「完成してから1年未満の住宅」または「完成後一度も住民が入居していない物件」だけが利用できるというルールがあるため、むやみに利用できません。 築浅物件を売り出すときは、新築という用語を使わないように注意しましょう。
築浅物件を売るときの流れ
築浅物件を売る時の流れは、一般的な中古不動産売却と全く同じです。 細かい部分は業者によって、また売り主側の売却スケジュールによって変わりますが、多くの場合以下のような流れで売却手続きは進んでいきます。
- 不動産業者の査定を受ける
- 不動産業者と仲介の契約をする
- 物件広告を作って不動産の買い主探しを始める
- 問い合わせや内覧対応をする
- 条件の合う買い主が見つかったら商談をまとめて売買契約
- 住宅ローンの審査を通して問題なければ物件の引き渡しと決済
- 物件の引き渡し日に仲介手数料等の精算を行う
滞りなく買い主を見つけられれば、買い主を探し始めてから3ヵ月~半年ほどで決済まで終わるケースが多いです。 築浅物件は築年数の古い物件に比べて人気があり、問い合わせや内覧の申し込み数も多いので、比較的早い段階で買い主を見つけられるでしょう。
築浅物件を少しでも高く手放すためのポイント
●1日でも早く売りに出す
築浅物件を少しでも高く売りたいなら、1日でも早く売りに出すことが重要です。 売却開始が1日・1ヶ月・1年と遅れていけば、その分建物の経年劣化が進みます。 築浅の強みは築年数が浅いことなので、あえて売り出しを遅らせるメリットはありません。 また、物件の所有期間が長くなると、維持費や修繕費がかかってしまうのもポイントです。 早目に売却を始めれば、売り出し価格を高く設定できますし、物件の維持費や修繕費の負担も小さくなります。 不動産市場で、条件の合う買い主と出会えるかどうかは運次第です。 築浅物件を探している買い主を逃さないようにするためにも、築浅物件は早く売り出すことをおすすめします。
●先に引っ越して大掃除をした上で内覧者を迎える
築浅物件は、古い物件に比べて「新しくてきれい」という印象を持たれることが多いです。 事前に良いイメージがあると、内覧時に片付けや清掃ができていなかったときの失望も大きくなってしまうため、室内が汚れた状態で内覧の案内をするのは避けましょう。 先に引っ越しを行い、部屋を空にして徹底的な大掃除を施せば、内覧時の印象が良くなるだけでなく、いつでも内覧を受けられるようになります。 内覧で物件を気に入ってもらい、商談に進むというステップを作りましょう。
●相見積もりを取る
築浅物件に限らず、不動産を売るときに重要なポイントが相見積もりを取ることです。 不動産業者によって、持っている販路や営業マンの営業力などは違います。 相性の合わない不動産業者と契約してしまうと、売れる物件も売れません。 複数の不動産業者にいくらくらいで不動産が売れるのかを聞き、説明や査定時の対応で契約する業者を吟味しましょう。
築浅物件を売却する際の注意点
築浅物件を売却する際の注意点は、売却時に住宅ローンの完済が必要になることです。 ローン未完済の不動産には、金融機関の抵当権が残っています。 抵当権が残っている物件には差し押さえのリスクがあるため、売却時に売り主の預貯金や物件の売却代金を使ってローンを完済する必要があるのです。 築浅物件の場合、ローンの返済期間が短く残債が多いので、「売却価格と自己資金でローンを完済できるのか」を計算した上で売り出し価格を決める必要があります。
まとめ
築浅物件は、不動産市場で人気があるため高値で売却しやすい不動産です。 ただし、不動産広告のルールを知らずに「新築」と名乗ってしまったり、相性の良くない不動産業者に物件の仲介を委ねてしまったりすると、思うような条件で売却できません。 不動産をどれだけ良い条件で売れるかは、契約する業者の選定と事前準備次第です。 相見積もりを取り、家の中を片付けて、1日でも早く売却準備を整えましょう。