不動産売却時に知っておきたい引っ越しのスケジュールと注意点
2023.04.26不動産を売却して引っ越しをするときは、引っ越しのスケジュールを把握しておきましょう。
なぜなら、引っ越しにどれくらいの時間がかかるのか、どういった作業が必要なのかを把握しておくと、引っ越しの準備や各種手続きをスムーズに進められるからです。
今回は、不動産の売却時に把握しておくと役立つ引っ越しのスケジュールや、家を売って引っ越す際の注意点等をご紹介します。
不動産売却時の引っ越しスケジュール
●売り先行の場合
売り先行とは、「先に不動産の買い主を見つけてから、引っ越しを行う」パターンのことです。
売り先行の場合、不動産売却と引っ越しの流れは以下のようになります。
- 物件の査定を受けて不動産業者を見つける
- 不動産の売り出し
- 内覧
- 売買契約の成立
- 引っ越し
- 物件の引き渡しと売却代金の受け取り
ポイントは、家を買ってくれる相手が見つかるまで、引っ越しの予約をしないこと。
不動産売却では、売買契約を交わした後でも、買い主が取引をキャンセルできるようになっています。
ローンが残っている状態で新居のローンを組む場合、引っ越した後に売買をキャンセルされると、旧居と新居両方のローンを背負うことになるため、「確実に成約する」と判断できるタイミングで引っ越し業者の予約を取りましょう。
なお、売買契約の成立から引き渡しまでの期間は約1ヵ月。
買い主探しに3ヵ月から半年ほどの時間がかかるため、大体半年で新居探しと引っ越し準備を終えれば、問題なく不動産の売却と引っ越しを完了できます。
●買い先行の場合
買い先行とは、先に新居を購入してから不動産売却を進めるやり方のことです。
買い主を見つけるまで待つ必要がないので、売り先行より引っ越しのタイミングが早まります。
ただ、新居を購入する場合、売買契約を交わしてから入居できるようになるまで1ヵ月はかかるので、引っ越し日は新居の購入後1ヶ月以降です。
なお、先に旧居の荷物を運び出し、空室にした方が内覧の予約を受けやすくなります。
買い先行の場合は引っ越し作業を優先し、引っ越しが終わってから不動産を売り出せるように動くと良いでしょう。
不動産の売却と引っ越し時に必要な手続き
●引っ越す前にやるべき手続き
不動産を売って引っ越しをする場合、新居を見つけてから実際に引っ越すまでの期間に、以下の手続きを済ませておく必要があります。
- 引っ越し業者選びと引っ越しの予約
- 荷造り・掃除・不用品の整理
- お子さんの転園・転校の手続き
- 旧居の電気・水道・ガスの停止手続き
- 新居の電気・水道・ガスの開始手続き
- インターネットの乗り換え・契約
- 転出届の提出
- 郵便局へ転居届けを出す
- 火災保険の解約または住所変更
- 粗大ごみ収集日の確認
荷造りや引っ越し業者選びはもちろんのこと、お子さんの転園手続きや旧居・新居のライフラインに関する手続きをするのは、引っ越しの前です。
また、引っ越すときは役所に転出届を出したり、郵便局に荷物の転送を頼んだりしておく必要もあります。
そのほか、注意しておきたいのが火災保険の扱いです。
火災保険は、家を売っても自動で解約されません。
事前に、保険の解約か住所変更をしておきましょう。
また、自治体によっては、粗大ごみの収集日が決まっていたり、回収の予約が必要になったりします。
引っ越し直前や、引っ越してから手続きしようとすると、電気の開通が遅れたり荷物が旧住所へ届いたりすることになるので、各手続きは引っ越しの1ヵ月前を目安に進めていきましょう。
●引っ越し後に行う手続き
家を売って新居に引っ越した後必要になるのは、以下の手続きです。
- 転入届の提出
- 通販サイトやクレジットカード等の住所変更
引っ越し後は、新しい住所地の役所に転入届を出して住民票を移し、各種サービスや保険・契約等の住所変更を行います。
運転免許証やクレジットカードなどは、住所変更をしないと身分証として使えなくなったりサービスを利用できなくなったりするので、忘れずに手続きしましょう。
家を売って引っ越す際の注意点
不動産を売って引っ越すときの注意点は、売買契約を結ぶ前に引っ越し業者の予約を確認しておくことです。
不動産売却では、物件の引き渡し日までに売り主が家を出ている必要があります。
そして、不動産の引き渡し日を決めるのは、売買契約を交わすタイミング。
もし、売買契約を締結して引き渡し日を決めた後、引っ越し業者の予約が取れなかったら、手作業で引っ越すことになってしまうのです。
しかし、
・引っ越し業者の予約状況を確認する
・売買契約の際、引き渡し日を引っ越し予定日の後に設定する
・引っ越し業者の予約を取る
という手順なら、スケジュールのすれ違いが起こりません。
まとめ
不動産売却時に引っ越す場合、売却手続きと引っ越し、両方のスケジュールを合わせる必要があります。
また、住民票の移動や火災保険の解約など、引っ越す前にやっておくべき手続きも多いです。
買い先行で先に引っ越す場合は別ですが、売り先行だと慌ただしくなるので、必要な手続きをリストアップし、効率良く引っ越しの準備と予約を進めていきましょう。