一戸建ての建て替えと住み替えならどちらがおすすめ?
2023.05.17今住んでいる一戸建てに満足できていない場合は、建て替えか住み替えをするのがおすすめです。
ただし、一戸建ての建て替えと住み替えは、それぞれメリットやデメリットが違います。
ご自身に合った住まいを選べるように、建て替えと住み替えの違いを押さえておきましょう。
今回は、建て替え・住み替えのメリット・デメリットと、それぞれの向き不向きについて解説します。
一戸建てを建て替えるメリット・デメリット
●住み慣れた土地を離れなくて良い
元の一戸建てを解体し、新しく建て替えるメリットは、住み慣れた土地で過ごせることです。
旧居の登記を消したり新居の登記をしたりする必要はありますが、これまでのライフスタイルや友人関係もそのまま維持できます。
住所地が変わらないため、住所変更の手続きをしたり、新しい住所を覚えたりする必要もありません。
今住んでいる場所を気に入っているなら、古い家を建て替えたほうが楽に新生活をスタートできます。
●同じ広さでより生活に合った間取りに変更できる
建て替えの良いところは、元の住まいの不満を解消できることです。
リフォームと違って、建物自体が新しくなるため、不動産の資産価値も高くなります。
子ども部屋を増やしたい、子どもが独立したため部屋をまとめたい、年齢を重ねてきたのでバリアフリーにしたいなど、家族構成やライフスタイルに合わせた建て替えも可能です。
●仮住まいが必要
建て替えをする場合、旧居の解体と新築工事中に自分達が過ごす仮住まいが必要です。
また、解体工事を始める前に、建て替え後の新居でも使う家財道具や荷物をどこかに預けておくことになります。
解体工事の費用や新築費用だけではなく、レンタルロッカーやマンスリーマンション、ホテルなどの利用料もかかるため、建て替えの予算には余裕を持たせておきましょう。
●解体費用がかかる
一般的な木造住宅の解体費用は、一坪あたり3万円から5万円程度です。
建て替えだけでも100万円前後のお金が飛んでいくため、新居の予算を組むときは、建て替え費用込みで無理なく支払えるかどうかを考えましょう。
なお、家の前にある道路の幅が狭く、重機が入れないなど、不動産の事情によっては解体費用が通常より高くなることもあります。
事前に見積もりを取り、おおよその費用感をつかんでおきましょう。
一戸建てを売って住み替えるメリット・デメリット
●旧居を売ったお金で新居の予算を組める
一戸建てを売って新しい家を買う住み替えのメリットは、旧居の売却代金を新居の購入費用に回せることです。
ある程度、高い金額で元の家を売却できれば、新居に良い設備を導入したり、住宅ローンの借入額を減らして月々の返済負担を軽くしたりできます。
建て替えよりも使えるお金に余裕があるので、新居の購入時に必要な諸費用や引越し費用の負担も楽になるでしょう。
●ライフスタイルに合った場所・家に移れる
建て替えと異なる住み替えの魅力は、これまでと全く違う場所・家を選べることです。
都会から田舎へ、戸建てからマンションへなど、ライフスタイルに合わせてその時の自分達に合った住まいへ移れます。
戸建ては広々として魅力的ですが、たとえばお子さんが独立したら、戸建てよりも買い物や移動が楽で、階段の上り下りが必要ない駅前マンションの方が老後は快適です。
新築だけでなく、中古物件を選んでリフォームするといった選択ができるのも、戸建てを売って住み替えるメリットといって良いでしょう。
●住宅ローンを一括完済する必要がある
戸建てを住み替える場合、旧居の住宅ローンを一括で完済する必要があります。
基本的には、預貯金と不動産の売却代金で返済を行うので、「思っていたよりも不動産の売却額が安い」「不足分を預貯金から払う予定だがお金に余裕がない」といった事態にならないよう、不動産の売却プランとローンの返済計画は慎重に見極めましょう。
建て替え・住み替え向いているのはどんな人?
建て替えに向いているのは、
・今の家に不満があるものの、長年過ごした土地に愛着があるので離れたくない
・リフォームでは不十分なので新築したい
といった方です。
建て替えの場合、生活環境や人間関係を変えずに新築住宅へ移れます。
老朽化の影響でリフォームや修繕費用が高くなっているなら、思い切って建て替えを検討してみましょう。
一方、住み替えに向いているのは、
・住む場所を変えたい
・マンションで暮らしたい
など、現在の住まいや環境に飽きや不満を感じている方です。
ローンが残っている場合は一括完済する必要があるものの、中古物件の購入も含めて、建て替えよりも住居の選択肢が広くなります。
まとめ
一戸建ての建て替えや住み替えを検討するときは、メリット・デメリットを理解し、ご自身に合った選択をすることが重要です。
生活環境を変えなくて良いがお金のかかる建て替えと、好きな場所に移れるもののローンの一括完済が必要な住み替え、どちらを選んだ方が満足できるかは人によって違います。
解体工事の費用や売却額など、専門家に聞いてみないと判断できないことが多いので、建て替えと住み替えで悩んだら、一度、不動産業者に相談してみましょう。