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売却とリースバックどちらがおすすめ?リースバックの利点と注意点

2023.07.27

売却とリースバックどちらがおすすめ?リースバックの利点と注意点

「今住んでいる家から離れたくないが、お金が必要で困っている」そんなとき頼りになるのが、リースバックという不動産の売却方法です。

ただし、売った不動産を賃貸として貸してもらうリースバックという手続きには、通常の不動産売却にはないメリットやデメリットが存在します。

今回は、不動産売却とリースバックどちらがおすすめなのかを判断できるように、リースバックの利点や注意点を押さえていきましょう。

リースバックとは

リースバックとは、自身が所有する不動産を売却した後、売った家を賃貸物件として貸してもらう手続きのことです。
一般的な不動産売却では、手放した家の扱いについて、売り主が意見を出す余地はありません。
しかし、リースバックの場合、「売った家を賃貸物件として貸してもらう」という条件で買い主を探します。
リースバックで家を売る=売った家に賃貸として住めることが保証されるのです。
条件付きで買い主を探す分、通常の不動産売却よりも特殊な手続きとなっています。

リースバックの利点

●住み続けられる

リースバックを選ぶ最大の利点は、引っ越す必要がないこと。
リースバックの場合、売却後も売り主が賃貸として家に住み続けることが前提となっているため、「物件の引き渡し前に家をきれいにして明け渡す」という作業は不要です。
不動産の売却期間中も売却後も、住んでいる家族は普段通りの生活を送れます。
また、売却時に引っ越す必要がないので、家を手放しても周辺住民に気付かれづらいこともメリットです。

●まとまった額の現金も手に入る

リースバックを行うと、持ち家を売ったお金が手元に入ります。
手に入れたお金の使い道は自由です。
老後の生活資金として取っておいたり、投資に使ったり、リタイア後の生活を楽しむためのお金に使ったりしても構いません。
まとまった額の現金があることで、できることも増えますし、精神的・経済的な余裕も持てるようになります。
契約によっては、リースバックで売った家を将来的に買い戻す、という特約も設定可能です。

●固定資産税や修繕費の支払いがなくなる

不動産の所有者は、固定資産税や都市計画税といった税金のほか、建物の修繕費やメンテナンス費用を負担する必要があります。

しかし、リースバックで不動産を売った場合、不動産の所有者が買い主へと変更されるため、物件の固定資産税や修繕費を支払う必要がありません。
リースバックを利用すれば、将来的な住宅の維持費を抑えられるのです。

リースバックの注意点

●売却価格が安く立ち退きのリスクもある

リースバックは、買い主側から見ると「買った家を自由に使えない」という制限があるため、売却価格が市場価格よりも安くなります。
また、持ち家が賃貸物件になることで、不動産の所有者から将来的に「立ち退いて欲しい」と要求される可能性がある点にも、注意が必要です。
信頼できるリースバック業者に不動産を売ったとしても、業者が倒産したり別の相手に物件を売却したりする可能性がある以上、立ち退きのリスクはゼロになりません。

●相場よりも高い家賃を支払うことになる

リースバックを行うと、毎月家賃の支払いが必要です。
そして、リースバック物件の家賃は、基本的に周辺地域にある同じような間取り・築年数の物件の家賃相場よりも高く設定されます。
リースバックのまま長く住めば住むほど、支払う家賃の負担が増えていくため、リースバックをする場合は、一定期間内に買い戻すか、買い戻せなかった場合は別の家に引っ越すかも考えておきましょう。

●相続トラブルになりやすい

リースバックを行った後に売り主が亡くなった場合、配偶者やお子さんが相続できるのは、「家賃を払って賃貸契約を継続する権利」だけです。
土地や建物は買い主のものなので、リースバックをすると家族に不動産を残せません。
配偶者やお子さんなど、相続人に黙ってリースバックを行うと、「将来相続できると思っていた不動産が実は相続できない」とわかったときトラブルになるため、リースバックをするときはあらかじめ家族と相談しておきましょう。

不動産売却とリースバックどちらがおすすめ?

何らかの事情でお金が必要になったとき、「今住んでいる家に住み続けたい」と思っているなら、リースバックがおすすめです。
リースバックの利点は、住み慣れた我が家に住み続けられること。

ただ、売却価格は不動産売却のほうが高いですし、長くリースバックすると家賃負担が増えて損をすることになるため、基本的には特約を付け、数年以内に買い戻せる場合に利用しましょう。

まとめ

不動産売却とリースバックには、それぞれの良さと注意点があります。
不動産を高く売れる代わりに引っ越しが必須の不動産売却、同じ家に住み続けられるものの、売却価格が相場より安く、家賃の支払いが必要なリースバック、どちらが良いかはご自身の状況次第です。

不動産売却とリースバック、どちらを選ぶべきか迷ったときは、不動産業者に相談して一番良い方法を見つけましょう。

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