将来家を高く早く売りたい方が知っておくべくメンテナンスのポイント
2023.12.15
不動産は、物件の状態によって売却価格が大きく左右される資産です。
同じエリア・同程度の築年数でも、状態が良ければ競合物件よりも早く、高く買ってくれる買い主を見つけやすくなるため、将来家を高く売りたいなら、物件の価値を維持するためのメンテナンスについて知っておく必要があります。
ここでは、5年先10年先も家を高く売るために知っておきたいメンテナンスのポイントや、市場で評価される不動産の共通点を押さえていきましょう。
中古不動産は売るときの状態で価格が上下する
これから不動産を買う方、将来的に不動産の売却を考えている方にぜひ知っておいて欲しいのが、中古不動産は物件の状態で売却価格が上下するということです。
不動産は頑丈なので中々意識しづらいものですが、建物に使われている建材や住宅設備は、時間の経過によって必ず劣化していきます。
汚れた状態、傷ついた状態でメンテナンスをせずに放置すると、水回りにカビが生え、壁のヒビや落ちない汚れが目立つ、価値の低い家になってしまうのです。
明らかに劣化している住宅は、きれいに維持されている住宅に比べて売却価格が下がります。
メンテナンスをすることで、家の寿命が伸び、居心地も良くなるため、メンテナンスの基本を知っておきましょう。
将来高く売れる不動産に必要なメンテナンスとは
●湿気対策
時間がなくても必ずやって欲しい住宅メンテナンスの一つが、湿気対策です。
日本は湿度が高く、木材をふんだんに使っているため、湿気対策をしないと部屋の中にカビが生えたり建材が腐食したりしてしまいます。
カビを放置すると、悪臭がするだけでなく健康にも悪影響が出ますし、腐食した部分の強度は元に戻りません。
後で対処するのが大変なので、換気扇・サーキュレーター・エアコンなどを使って定期的に換気する、入浴後はドアを閉めて浴室内が乾くまで換気扇を回す、防カビ剤を使用するといった方法で、湿気から家を守りましょう。
●破損箇所の修理
外壁のひび割れや、壁紙のよれ、給湯器の不調といった住宅のトラブルを放置していると、破損が広がって高額な修理費用が必要な状態になってしまいます。
基本的に、住宅や住宅設備の破損・故障は、問題が起きたときすぐに対処する方が安上がりです。
壁のひび割れを見過ごした結果、雨水が内部に染み込んで劣化が進むといった事態を避けるためにも、破損や故障を見つけたら、できるだけ早く修理しましょう。
●定期的な点検・整備
配管や水回り、電気系統にガスといったインフラ設備は、壊れていなくても定期的に点検・整備を行うのがおすすめです。
これらの設備も、おおよそ10年前後で不調が出るようになります。
初期段階で不調に気づけば、設備の破損によって周辺の配管などが傷付くリスクも防げますし、交換・修理費用の面でもお得です。
水漏れや火災等のトラブルに発展すると、建物にダメージが残るので、定期点検と整備でトラブルを未然に防ぎましょう。
●こまめな掃除
キッチンの油汚れや水回りの水垢・石鹸汚れなどは、放置する時間が長ければ長いほど落としづらくなり、内装の変色や劣化を招きます。
ゴミや埃に湿気が浸透し、カビが生えるケースもあるため、住まいをきれいに維持するためにはこまめな掃除も大切です。
住宅のあちこちに掃除グッズを置いておき、汚れたときにその場で掃除するよう習慣付けておけば、汚れを溜め込まずにすむでしょう。
普段から掃除をしておくことで、大掃除の負担が減り、エアコン・換気扇・照明といった普段手を付けない場所の掃除もしやすくなります。
●台風・大雨・長期旅行等の後の確認
台風シーズンや記録的な大雨の後、長期の外出・旅行から戻ってきた時は、住宅の内外、特に外に問題が起きていないかを確認する癖を付けましょう。
住宅内の問題は生活している中で気付けますが、外壁や庭、雨どいなどのトラブルは、意識して確認しないと見落としてしまうからです。
紫外線や雨風にさらされる住宅の外側は、内部よりも劣化が早く進みます。
破損の有無や塗装の劣化などをチェックし、早期発見・早期対処を心がけましょう。
築年数が古くても評価される不動産の共通点
築年数が古くても、不動産市場で評価される物件の共通点は、以下の通りです。
- 劣化が少ない
- 外観・室内・庭がきれい
- 水回りが清潔
日頃のメンテナンスによって、築10年・20年時点での住宅のダメージは大きく変わってきます。
丁寧に維持されている不動産ほど、見た目もきれいで目立った破損・腐食なども少ないです。
不動産売却を考えているなら、数十年後もできるだけ高く売れるように、普段から掃除・点検・修理をする必要があります。
まとめ
不動産の売却価格を高いまま維持したいなら、住まいのお手入れに力を入れることが大切です。
家の売却価格を下げてしまう住宅トラブルの多くは、湿気や汚れ、小さな傷・不調などを放置することで起こります。
こまめに掃除と換気を行って汚れやカビを防ぎ、住宅設備の定期メンテナンスを行って住まいのダメージを最小限に抑え、大雨などの後にトラブルが起きていないかチェックして、中古住宅を高く売りましょう。