マンションを損せず高く売るために知っておきたい売却の基礎
2024.03.19
マンションを含む不動産は、その時々で価値が変わる財産です。
そのため、売り主の知識や対応次第では、売却時に損をしてしまうことも珍しくありません。
そこで重要になってくるのが、マンションに合った売り方を自分で選べる、不動産売却の知識です。
今回は、マンションの売却前に知っておきたい、不動産売却の流れや基礎知識をお伝えします。
マンション売却の流れ
一般的なマンション売却の流れは、以下の通りです。
- 不動産業者に査定を頼む
- 気に入った業者と契約する
- 売り出し価格を決めて買い主探しを始める
- 内覧や問い合わせの対応をする
- 買い主と交渉して売買契約を結ぶ
- 契約時に決めた引き渡し日にマンションと代金を引き換える
上記の手続きに、早くても3ヵ月から半年かかるとされています。
マンションを現金化するまで数ヵ月は必要なので、物件を売るときは早目に準備を始めることが大切です。
マンションを損せず高く売るための基礎知識
●仲介で売る
マンションのような不動産を売却する方法には、不動産業者に買い主を探してもらう仲介や、不動産業者に直接不動産を売却する買取、不動産業者を通さず自分で全ての手続きを行う個人売買などがあります。
この中で、「損をしたくない」「できるだけマンションを高く売りたい」と考えているなら、基本的に仲介で売るのがおすすめです。
なぜなら、買取の価格は、市場価格よりも3割程度、安くなるのが一般的であり、個人売買だと適切な査定や値付けができずに損をしてしまう可能性が高いから。
不動産売却は、高度な専門知識や経験を求められる手続きです。
プロの知識や経験を借り、不動産業者のネットワークで買い主を探した方が、条件の良い買い主を見つけやすいので、特別な事情がない限りは仲介業者を頼りましょう。
●リフォーム・リノベーションをしない
マンションを売るとき、なるべくリフォームやリノベーションをしないことも大切です。
小規模なリフォームでも、例えば水回りを新品に交換する場合、100万円前後のお金がかかります。
工事費を売却価格に上乗せすると、相場より割高な物件になってしまい、売れ残るリスクが跳ね上がるため、不動産を高く売りたいなら、リフォームやリノベーションするのをやめておきましょう。
多くの場合、室内の清掃や最低限の補修程度に留めて売る方が、手元に多くのお金を残せます。
●売却相場を調べてから相見積もりを取る
マンションをいくらで売り出すかを決めるのは、売り主です。
しかし、マンションには相場があり、相場は地域の不動産事情や物件の築年数などによって変わります。
また、不動産業者の査定結果も、業者によって金額や査定の根拠が千差万別です。
相場について何も知らない状態で査定を受けても、査定結果が適切なのかわかりません。
マンションを売るときは、事前に物件情報サイト等を確認し、似たような条件のマンションがいくらで売られているのか調べた上で、複数の業者に見積もりを頼みましょう。
●売却費用やローン残債を把握しておく
マンションを売るときは、仲介業者に支払う仲介手数料や、登記の変更時にかかる手数料といった諸経費が発生します。
また、住宅ローン返済中の家を売却する場合、ローンの完済も必要です。
これらの費用やローンの返済は、主にマンションの売却代金から支払うので、マンション売却で損しないようにするためには、「必要経費を支払っても手元にお金が残る売却金額」を計算しておく必要があります。
いくら払うのか、いくらで売れば良いのかわかっていれば、安易な値引きによってお金が足りなくなる心配もありません。
●内覧対応に力を入れる
マンションの内覧は、物件広告ではわからない不動産の良さを、買い主に知ってもらえる大きなチャンスです。
内覧で買い主に好印象を残せば、成約率は大きく上がります。
事前に掃除をしておくのはもちろんのこと、薄暗い空間を作らないように昼間でも照明を点けておく、カーテンを開けて外の景色を見せる、窓を開け放って風通しの良さをアピールするなど、できる限りの工夫で過ごしやすい空間を演出しましょう。
●売り時を待たずできるだけ早く売る
基本的に、マンションの資産価値は築年数が経過すればするほど落ちていきます。
そのため、いつ来るのかわからない売り時を待つよりも、マンションが不要になった時すぐに売却を始めた方が、良い条件で売れる可能性は高いです。
特に、マンションは建物全体のメンテナンスにお金がかかり、古くなると最低限の補修すら難しくなるので、売れるうちに手放すことも重要になってきます。
まとめ
マンション売却の基本は、自分で相場を調べて契約する仲介業者を吟味し、信頼できる不動産業者経由で条件の合う買い主を探すことです。
売り出し価格が相場よりも高かったり、不必要なリフォームにお金をかけたり、内覧対応で悪印象を残したりすると、マンションを好条件で売れません。
ある程度、売却期間に余裕を持ち、不動産業者のアドバイスを受けながら、マンション売却を成功に導きましょう。