column 728.

共有名義の不動産は売るべき?売却方法や持ち続けるデメリットを解説

2024.03.19

共有名義の不動産は売るべき?売却方法や持ち続けるデメリットを解説

共有名義の不動産を持っているなら、できるだけ早い段階で売却しましょう。
なぜなら、不動産の共有は、物件の売却や管理について意見が合わなかったときに親族間の対立を招いたり、権利関係の複雑さからトラブルに発展したりするリスクを抱えているからです。

ただ、現状問題が起きていなければ、手間をかけてまで売る必要もないのでは、と考える方もいるでしょう。
この記事では、共有名義の不動産を売るべきかどうかを判断するための材料として、共有不動産の売却方法や、不動産を共有し続けるデメリットを解説します。

共有名義の不動産はできれば売ったほうが良い

共有名義の不動産は、基本的に売った方が良いです。
不動産は、原則として法的な所有者だけが自由に使い、好きなときに売却し、リフォームするかどうかも決められます。
しかし、不動産を共有するということは、自分以外にも不動産の正式な所有者ができるということです。
不動産を共有すると、「そろそろ老朽化も激しいし、売りたい・リフォームしたい」と考えた時に、権利者全員の同意がなければ、不動産を売ったり建て替えたりできなくなってしまいます。

たとえ家族間で不動産を共有していても、物件に対する考え方は人それぞれです。
不動産を共有したせいで、お互いの意見が対立し、家族の仲がこじれてしまうケースも少なくありません。
こういったトラブルを防ぐために、共有名義の不動産は売った方が良いのです。

共有不動産の売却方法

●権利者全員の同意を得て仲介で第三者に売る

共有不動産の売却方法として、最もおすすめなのが、権利者全員の同意を得て仲介で売却するというやり方。
一人の所有者が自由に売却できるのは、自分の持分、つまり不動産の一部だけですが、権利者全員が同意すれば、不動産全体を売却できます。
この方法のメリットは、不動産を比較的良い条件で売却できることです。
不動産は、何らかの制限や欠点、問題点があると売却価格が大幅に下がります。
共有名義の不動産は、「共有名義である」こと自体がマイナス要素なので、持分を個別に売り出してもなかなか売れませんし、たとえ売れたとしても売却価格が安いです。
しかし、権利者全員が同意して売却すれば、「共有状態である」というマイナス要素がなくなるため、より良い条件で売却できるようになります。

●他の権利者に持分を売却する

もし、ほかの所有者が不動産に住んでいたり、賃貸物件として使用していたりするなら、自分の持分をほかの権利者に売るのもおすすめです。
交渉が上手くいけば、自身はある程度のお金を入手できますし、持分を買い取った側も、自由に不動産を活用できるようになります。
また、共有不動産の持分を手放せば、不動産の管理をする義務がなくなるため、固定資産税などの維持費を支払う必要もありません。

ただし、相手側に十分な資金がなかったり、そもそも買取の意思がなかったりする場合、持分を売却できないため、注意が必要です。
持分の売却価格で折り合いが付かず、トラブルになる可能性もあります。
身内に共有不動産の持分売却を持ちかける場合は、誤解やすれ違いが生まれないよう、小まめに話し合う場を設けたり、不動産のプロである不動産業者に売却のメリットを説いてもらったりすると良いでしょう。

●専門の業者に自分の持分を買い取ってもらう

共有不動産の持分は、自身の持分のみ自由に売却できます。
ただ、持分だけを売りたいと思っても、基本的に買い主は見つからないため、不動産買取を行っている専門の業者に買い取ってもらうことになるのが一般的です。
買取価格は市場価格より安いものの、早ければ数日で取引が終わります。
少しでも早く持分を売却したい場合に、知っていると助かる方法です。

共有名義の不動産を売らずに持ち続けるデメリット

不動産を共有すると、不動産全体に影響を及ぼすような行為、売却・建て替え・大規模なリフォームなどをする際に、権利者全員の同意が必要になります。

つまり、自分が所有権を持っていて、自分が住んでいる家であったとしても、自由に扱えなくなるのです。
共有者の人数が多くなればなるほど、意見の統一は難しくなります。
現在問題がないからといって、今後も同じように問題なく過ごせるという保証はどこにもありません。
持分の売却や相続によって権利者が変わり、突然「住んでいるなら持分に応じた家賃を払ってくれ」といわれる可能性もあるので、不動産を共有する場合は、一定のリスクやデメリットがあることも理解しておきましょう。

まとめ

共有名義の不動産は、現時点で問題が起きていなくても、将来的に権利者の心変わりや権利者自体の変更でトラブルになるリスクを抱えています。
そして、一度共有した不動産の持分は、譲渡・相続・売却以外の方法では手放せません。
権利者間でトラブルになってから、共有不動産の売却を目指すのは難しいため、問題が起きる前にほかの権利者を説得したり、自分の持分を売ったりして、不動産トラブルを避けましょう。

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