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AI査定って何?査定の精度やメリット・デメリットについて解説

2024.05.13

AI査定って何?査定の精度やメリット・デメリットについて解説

生成AIの登場によって、AIがさまざまな企業で利用されるようになった結果、不動産業界にも「AI査定」という新たな査定の形が生まれました。

ただし、不動産の査定は、各不動産業者独自の基準で行われているため、基本的に「どの不動産業者に査定を頼むのか」「どの査定を受けるのか」によって査定結果が変わります。

AI査定も、決して万能の査定方法ではありません。
強みや弱みを知り、AI査定を使いこなせるように、今回はAI査定の仕組みや精度、メリット・デメリットについて解説します。

AI査定の仕組みと精度

●AI査定の仕組み

AI査定とは、大量の不動産取引データを学習させたAIに、不動産の価値を自動で評価してもらうサービスのことです。
不動産の査定は、過去の取引データから「築年数や間取りなど条件が似ている物件の売却結果」「近隣地域の不動産取引情報」等を分析することで、「今この不動産を売るといくらくらいになるのか」を算出しています。
従来の査定は、上記の作業を人間の手で行っているのですが、AI査定では、同じ作業をAIに任せているわけです。
AIは、人間と違って一気に大量のデータを処理できますし、学習させたデータを忘れたり見落としたりするリスクも少ないため、従来の査定よりも短時間で結果を出せる方法として注目を集めています。

●AI査定の精度

AI査定の精度は、AIに学習させた不動産取引情報の量と質次第です。
たとえば、都市部の駅周辺など、不動産の売買件数が多い地域だと、AIが大量のデータを分析して査定結果を計算できるので、査定の精度は高くなります。
しかし、年間に数件しか不動産売買が行われていないエリアだと、分析に必要なデータが少ないため、AI査定では正確な査定ができません。
売りたい不動産の種類や、不動産がある地域によって査定の精度が変わることは、意識しておく必要があります。

AI査定のメリット

●気軽に利用できる

AI査定のメリットは、サービスとしての気軽さです。
AI査定は、オンラインでいつでもどこからでも不動産の査定を申し込めます。
AI査定のサイトやフォームにもよりますが、査定価格を知りたい不動産の物件情報を入力するだけで結果が返ってくるため、事前に会員登録をしたり、不動産業者の店舗まで足を運んだりする必要がありません。
AI査定の中には、匿名で利用できるものもあるので、「不動産の売却価格が気になるけど、営業電話の対応をするのは面倒」といった方も気兼ねなく利用できます。

●短時間で結果がわかる

AI査定は、入力した物件情報をAIが瞬時に分析し、結果を算出してくれるので、結果が出るのが早いです。
査定を依頼するサービスにもよりますが、数分から、長くても数時間で不動産の査定結果を調べられます。
待ち時間や空き時間など、少しの時間があれば申し込みを行い、結果を確認できるため、不動産を売るかどうか悩んでいる方、興味本位で査定価格を知りたい方も使いやすいサービスです。

AI査定のデメリット

●査定の精度は物件次第

AI査定のデメリットは、査定の精度が保証されていないこと。
不動産の取引件数が少ない地域の物件、特に郊外の一戸建ては、査定結果が実際の市場価格や、人間の手による机上査定と違う結果になりやすいという弱点を持っています。
また、AI査定は、既存の学習データに当てはまらない特殊な不動産、たとえば変わった間取り・デザインの不動産を査定するのが苦手です。
機械学習にどういったデータが利用されているのか、何年から何年までのデータを学習されているのかなどもサービスによって違うため、AI査定は複数使って結果を比較すると良いでしょう。

●不動産業者の対応力が分からない

AI査定は、物件情報を入力すると査定価格を出力してくれる、というシンプルなシステムです。
人間とやり取りをしないため、AI査定を受けただけだと、相談をした不動産業者の対応や担当者との相性、査定してもらった不動産の売却プランなどを確認できません。

不動産売却では、業者選びによって売却期間や売却価格が大きく変動します。
自分に合った不動産業者を選ぶためには、訪問査定が必要です。

AI査定を利用する際のポイント

AI査定は、短時間で査定価格を調べられる便利なサービスですが、AIがどれだけ多くのデータを蓄積しているかによって、査定精度にばらつきが出ます。
また、AI査定単体で使っても、不動産業者の対応力や、査定結果が妥当かどうかはわかりません。

AI査定を利用するときは、複数のAI査定を利用したり、AI査定と机上査定を組み合わせて結果を見比べたり、AI査定から訪問査定につなげたりして、査定の精度を高めましょう。

まとめ

大量の不動産取引データを学習させたAIを使って、従来の査定よりも短い時間で査定結果を調べられるようにしたサービスが、AI査定です。

ただし、AI査定は学習データの量や質によって、査定の精度が変わります。
AI査定だけではわからないことも多いので、AI査定は相場の把握程度に考え、訪問査定へ進むためのステップとして賢く利用しましょう。

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