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狭小地・狭小住宅は売るのが難しい?狭小不動産売却の基本

2024.07.16

狭小地・狭小住宅は売るのが難しい?狭小不動産売却の基本

広さが30坪未満のいわゆる狭小地や狭小住宅は、一般的な不動産に比べて売るのが難しいとされています。

ただし、適切な売却プランを立て、不動産に合った売却方法を選べば、狭小不動産も十分売却可能です。

そこで今回は、狭小地や狭小住宅をスムーズに売却するために知っておきたい、狭小不動産売却の基本をお伝えします。

狭小地・狭小住宅とは

狭小地とは、一般的に30坪未満の土地で、狭小住宅は狭小地に建てられた住宅のことです。
面積について厳密な定義があるわけではありませんが、一般的なサイズの宅地や住宅に比べてスペースが限られており、主に地価の高い都市部に数多く存在しています。
土地の高いエリアでもマイホームを持てるというメリットがある一方、たとえば土地の形が三角形で使いづらい、庭を利用できない等の特徴を持つ不動産です。

狭小地や狭小住宅の売却が難しい理由

●建物の建設費用が高い

狭小地には通常サイズの住宅が入らないため、設計も建築も特別に行う必要があります。
いわばセミオーダーに近い仕様となってしまうので、同じサイズの一般的な住宅に比べると建設費用が高いです。

ただ、多くの買い主は、狭小住宅の建設費が高いことを知りません。
狭小住宅の相場がわらないからこそ、買い主に「割高だ」と敬遠されてしまうケースが多いです。

●住宅ローンをなかなか組めない

住宅ローンの審査では、不動産を売った場合の価格、担保価値を見られます。
狭小住宅は、一般的な住宅に比べて面積が狭く、仕様も特殊なものが多いため、担保としての評価があまり高くなりません。
買い主が住宅ローンを使いたいと思っても、希望額のローンを組めない可能性があることも、売却のハードルを上げているのです。

●日当たりや風通しが悪くなりがち

狭小地は、多くの場合隣地や隣の住宅と非常に距離が近いため、日当たりや風通しが限られます。
3階建てにするなど、高さを稼いである程度、日当たりや風通しを確保していても、時間帯や周辺の建物によっては居住環境が良いとはいえないため、人気が高くありません。
日当たりや風通しを重視する買い主は多いため、狭小地や狭小住宅を売る時は、いかにほかの部分でメリットを押し出していくかを考える必要があります。

●庭や駐車場を確保できない

狭小地の狭小住宅は、広さの関係上、一戸建てが一般的です。
そして、一戸建てを探す買い主の中には、「庭や駐車場を確保できるから一戸建てが良い」という層もいます。
こういった層に対して、狭小住宅はアピールポイントが少ないです。

特に、車の必要性が高いファリミリー層をターゲットにするのが難しくなるため、どういった層に向けて物件を売り込むか、慎重に考える必要があります。

狭小地や狭小住宅の売り方

●売却方法1:アピールポイントを見つけてそのまま売る

狭小住宅を売るときは、ターゲットに合わせたアピールポイントを見つけることが重要です。
たとえば、都市部で暮らせるという利便性や、ユニークなデザイン・間取りに使い勝手等は、特定の層に刺さる可能性があります。
若者には利便性、ファミリー層には近隣の子育て支援サービス、シニア層には買い物や介護の充実度など、明確なアピールポイントを見つけましょう。

●売却方法2:隣地を買い取って一括で売る

もし、資金面の余裕がある場合、隣地を買い取り、一つの土地にして売却するのがおすすめです。
狭小地と隣地を一つの広い空き地として売り出せば、マイホーム用の土地を探している方だけでなく、オフィスや賃貸物件、店舗の予定地を探している事業者もターゲットにできます。

ただし、狭小住宅や隣家がある場合、解体費用が必要です。
予算内で売却を終わらせられるか計算した上で、手続きを進めましょう。

●売却方法3:値下げして売却期間を短縮する

シンプルな戦略として、値下げするという方法もあります。
ただし、最初から相場より安く売り出すと、「訳あり物件では」と買い主に不審がられる可能性もあるので、相場から数%から10%程度安くする程度に抑えましょう。

また、売却期間中に何度も値下げを繰り返すと、物件のイメージが悪くなります。
値引きは、購入意思の強い買い主の背を押すために使うのがおすすめです。

●売却方法4:買取業者に相談する

市場価格より安い金額ではあるものの、直接不動産を買い取ってくれる業者に相談すれば、狭小地や狭小住宅を迅速に売却できます。
また、大々的に広告を打たないため、周囲に黙ってひっそりと売却できるのもポイントです。

ただし、買取業者は数がそれほど多くありません。
物件によっては買取を拒否される場合もあるため、近隣の買取業者を探し、査定を受けて売却価格を確認しましょう。

まとめ

狭小地や狭小住宅は、面積が狭く建築コストが高いため、良い条件で売るのが難しい不動産の一つです。

ただし、狭小地や狭小住宅の強みと弱みを知り、ターゲット層に合わせたアピールポイントを伝えれば、狭小不動産もスムーズに売却できます。
資金によっては、隣地を買い取り、一括で高く売るといった対応も可能です。
個人の事情や不動産の特徴に合う売却方法を見つけて、狭小地・狭小住宅の売却を成功させましょう。

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