家っていつ売れば良いの?不動産売却タイミングの判断基準
2024.08.26不動産は、時間が経つといずれ老朽化して住めなくなり、売りたいと思っても売れなくなってしまいます。
そこで重要なのが、不動産を売れる内に手放すことです。
ある程度の金額で売れる間に不動産を売却すれば、売却代金で新しい家に住み替え、快適な生活を続けられます。
ただし、ほとんどの方が、不動産をいつ売れば良いのかわからないでしょう。
そこで今回は、不動産売却タイミングの判断基準についてお伝えしていきます。
不動産は売りづらくなる前に売却することが大事
不動産を所有する方にぜひ知っておいて欲しいのが、不動産は売りづらくなる前に売る方が損をしないということです。
不動産には寿命があり、建物が古くなればなるほど、劣化が進めば進むほど売却するのが難しくなっていきます。
ある程度の値段で売れる内に手放せば、住み替えも可能ですが、売りたくても売れない状態になってから売却を考えると、高額な解体費用と建築費用を負担して建て替えるか、放置して固定資産税を納め続けるかを選ぶことになってしまうのです。
売却タイミングを逃すと、余計にお金がかかってしまう可能性があるため、不動産を所有する方は、将来に備えて売り時の見極め方を把握しておきましょう。
売却タイミングの判断基準①相場が下がっていたら売る
不動産売却タイミングの判断基準その1は、地域の不動産相場が下がっていたら売るという考え方です。
基本的に、土地の相場、地価は、よほどのことがない限り短い期間で上下しません。
地域の土地や建物、特に現在所有している不動産と同じ種類の物件が、年単位で安くなっている場合、今後相場が上がる可能性は低いでしょう。
不動産は、経年劣化と共に資産価値も下がっていく財産です。
「待っていれば高く売れるかもしれない」という望みを持つより、相場の下落に気づいた時点で売却した方が、損するリスクを抑えられます。
売却タイミングの判断基準②築20年を目処に売る
不動産売却タイミングの判断基準その2は、築20年を目処にすることです。
不動産、特に木造の一戸建ては、築20年、正確には築22年で建物の資産価値がゼロに近くなってしまいます。
メンテナンスをしていれば、30年40年と快適に暮らせますが、築20年の段階ならある程度の価格で売却でき、買い主も見つけやすいです。
今後何年その家に住むのか、住宅ローンがいくら残っているかを考えて、「売った方がお得だ」と判断できる場合は、売却すると良いでしょう。
売却タイミングの判断基準③税金が安くなるときに売る
売却タイミングの判断基準その3は、税金がお得なタイミングで手放すことです。
たとえば、不動産は5年以上、また10年以上所有していると、売却時の利益に対してかかる税金、譲渡所得税が安くなります。
また、不動産を売却して損をした場合、最大3年間所得税や住民税から損失分を控除できるという制度を利用すれば、「転職などで大幅に年収と税金が上がるタイミングに合わせて、不動産を赤字で売却し、所得税などを節税する」といった対応も不可能ではありません。
税の制度は複雑なので、売却タイミングがわからない場合は、不動産業者や税理士などに相談しましょう。
売却タイミングの判断基準④金利が低い間に売る
不動産売却タイミングの判断基準その4は、住宅ローン金利が低い間に売ることです。
市場の金利が上がると、住宅ローンの返済負担が増えるため、ローンを組んで家を買う方が減ってしまいます。
何らかの事情で金利が上がった場合、不動産の売却難易度は大幅に上がってしまうのです。
人口減少と共に、不動産需要も落ちていくため、買い手の少ない田舎や郊外の物件などは、金利が低い間に手放すことを考えても良いでしょう。
家を売らない方が良いタイミングは?
●築5年または買ってから5年以内
築5年、または買ってから5年以内の物件は、譲渡所得税の軽減を受けられないため、売却時の税金が高いです。
そのため、基本的に買ったばかりの家をすぐに手放すのはあまりおすすめできません。
もし、急な海外出向等で家を売却することになった場合は、不動産業者と相談し、税金や各種手数料を考慮しても、なるべく損をしない売却プランを立てましょう。
●不動産の買い主が少ない時期
一般的に、年末年始や夏休み、冬休みといった長期休暇のシーズンは、住宅購入者が少ないので、良い条件での売却が難しいです。
買い主の少ないシーズンに不動産を売り出すと、買い主が増えてきたタイミングで不動産ポータルサイトの新着に掲載されづらくなったり、「売れ残っている物件」というネガティブな評価を受けたりする可能性があります。
できれば、住宅購入者が比較的多い2~3月を狙って不動産を売り出しましょう。
まとめ
不動産の売却タイミングに、正解はありません。
ただし、売却タイミングを逃しつづけると、不動産はいずれ売りたくても売れない負の動産になってしまいます。
相場が年単位で下がっている、築20年前後で比較的売りやすい、税金が安い、金利が低いなど、複数の判断基準を持ち、不動産の所有・売却によって損をするリスクを減らしましょう。