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築古物件は市場で不人気!?古い住まいの売り方と売却時の注意点

2024.11.19

築古物件は市場で不人気!?古い住まいの売り方と売却時の注意点

築年数の古い物件、古屋や築古物件と呼ばれる住宅は、一般的な中古住宅に比べて劣化が進んでいる分、売却難易度が高いです。

ただし、多くの場合、適切な売り方をすれば、条件の良くない物件も売却できます。
使わない住宅を持っていても、固定資産税や修繕費が出ていく一方です。

今回は、不動産市場における築古物件の立ち位置や、築古物件の売却方法、築古物件を売るときの注意点をご紹介します。

不動産市場における築古物件の需要

●築古物件は人気がない

築古物件は、他の物件に比べて劣化が進んでいたり、間取りや設備が古かったり、現行基準の住宅よりも断熱性や耐震性に難があったりするため、一般的には人気がありません。
経年劣化しているので、購入後もこまめに修繕を行う必要がありますし、場合によっては大規模なリフォームも必要です。

価格が安くても、買った後にお金がかかる可能性があり、安全面でも不安が残るため、築古物件を売るなら綿密な売却プランが必要になります。

●中古住宅市場で人気なのは築何年の物件?

中古住宅市場で人気があるのは、築10年から20年前後の物件です。
築10年程度の物件は、新築同然で住宅性能も高く、住宅ローンを組んだり住宅ローン控除で節税したりしやすいため、人気があります。
築20年前後の物件は、価格が落ち着いているため、コストパフォーマンスを重視する層に人気です。

つまり、築古物件は、築10~20年前後と同じように売却活動をしても、なかなか売れません。
ターゲットを絞って、広告する必要があります。

築古物件の売却方法

●リフォームやリノベーションを検討する

築古物件の弱点は、見た目が老朽化しており、性能面でも現代住宅より使いづらい部分があることです。

しかし、柱などの基礎に問題がなければ、内装や住宅設備はリフォーム・リノベーションをすることできれいにできます。
リフォーム物件・リノベーション物件として新しい付加価値を創出すれば、築古物件として売るよりも良い条件で売却できる可能性があるのです。

ただ、工事費用を全額売却価格に上乗せし、回収できるとは限らないため、必要最低限のリフォームを見極める必要があります。

●「現状渡し」で売却する

ある程度、立地が良く、そのまま売り出しても売れる可能性がある場合、現状渡しで売却するのも有用です。
現状渡しとは、物件をリフォームしたり修繕したりせず、そのままの状態で引き渡すこと。
リフォーム費用などを節約でき、売り出し時期を早められますし、「自分達で古屋をリフォームしたい層」や「築古物件を買い取り、リフォームして転売したい投資家」などに売却できます。

●専門業者に買取依頼を出す

郊外など、不動産需要が限られており、築古物件の買い手が見つからない地域や、築古物件の売却を急いでいる場合は、不動産の買取業者に直接引き取ってもらう方法がおすすめです。
査定結果に満足できれば数日で不動産を現金化できるため、売り主の負担を大幅に抑えられます。
買取価格は、市場価格の7割前後と安いので、売却を急ぐ場合に相談すると良いでしょう。

築古物件の売却時に注意したいポイント

●住宅の耐震性や修繕履歴を明記する

築古物件は、その古さや劣化具合に対する心配から、買い主に避けられがちです。
そのため、現行の耐震基準をクリアしていることを証明したり、過去の修繕履歴を丁寧に残しておいたりすると、買い主の不安を軽減し、売却につなげやすくなります。
必要に応じて耐震診断やホームインスペクションといった検査を受けたり、リフォーム・修繕・メンテナンスの履歴を探したりして、物件の安心感を高めましょう。

●時間をかけて売却する

築古物件は、ニーズの多い不動産ではありません。
そのため、ある程度、腰を据えて売却に取り組む必要があります。
売却を急ぐと、無理な値引きに応じる必要が出てきて売り主が損をするため、築古物件を売るときは、半年~1年売れなくても気長に買い主が見つかるのを待ちましょう。
時間に余裕があれば、買取業者を利用する場合も、相見積もりを取り、より条件の良い業者に引き取ってもらえます。

●購入希望者が現れたら売る

築古物件は、購入希望者がなかなか出てこない不動産です。
売れるチャンスを逃すと、次の買い主といつ出会えるかわかりません。
「問い合わせが何件も来るのだから、価格を上げても売れるはず」「こんなに熱心な買い主がいるなら、他の相手にもっと高く売れるだろう」といった欲を出すと、失敗する可能性が高いです。
無理な値引きなどに応じる必要はありませんが、条件の合う買い主が見つかったら、早目に手放しましょう。

まとめ

築古物件は、市場でのニーズが少ないため、築10~20年前後の物件に比べて売却に時間するのが大変です。

ただし、地域の需要に合わせて最低限のリフォームを施したり、築古物件を欲しがる層に向けた広告を出したり、買取業者を利用したりすれば、適切な条件で売却できます。
重要なのは、物件に合わせた売却プランを立てることです。

不動産業者に査定を頼み、売却の方針について相談して、慎重に売却手続きを進めましょう。

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