買い主の購入意欲を高めよう!内覧の成約率を上げるテクニック
2024.11.19
不動産売却を成功に導くためには、上手に買い主の購入意欲を刺激し、この物件が欲しいと思わせる必要があります。
そこで重要になってくるのが、実際に不動産を見せ、その魅力を伝えられる貴重なチャンスである「内覧」です。
同じ物件でも、どういった内覧体験を提供するかによって、内覧後の成約率に差が出ます。
今回は、内覧の成約率を高めるためのテクニックを押さえていきましょう。
内覧の成否はどれだけ事前に準備できたかで決まる
●内覧では住まいの掃除と整理整頓が大事
内覧を行う前に必要な準備は、住まいの掃除です。
不動産市場では、立地の良い物件、築年数の浅い物件が好まれますが、たとえ立地が良くても、新しくても、極端な話ゴミ屋敷だと買い主が見つかりません。
また、家の中に大量の荷物があると、部屋の広さが分かりづらいため、整理整頓も必須です。
ゴミや不要品を処分し、リビングや水回りの床・窓・壁などを隅々まで掃除して、清潔感のある空間に仕上げましょう。
●家具や小物の配置で広さを演出する
開放感のある空間は、多くの買い主に好印象を与えます。
そこで効果的なのが、部屋の広さや高さを演出するために、家具や小物を配置すること。
不動産の内覧は空室の状態で案内するのが一般的ですが、部屋に荷物が何もないと、サイズ感の比較ができないため、広さがいま一つ伝わりません。
しかし、背の低いソファを置いたり、収納家具を壁際に寄せたり、目線の高さに絵を飾って目線を高い位置に誘導したりすると、家具との対比で開放感を演出できます。
インテリアの配置は、内覧前にしかできないことなので、内覧者にどのような印象を持って欲しいかを考えて家具や小物を選びましょう。
買い主の興味を引きつける内覧テクニック
●買い主を案内する前に照明を点け空調のスイッチを入れる
内覧当日は、買い主と一緒に住宅へ入るのではなく、事前に照明を点け、空調のスイッチを入れておきましょう。
なぜなら、家に入った瞬間「薄暗い」「暑い・寒い」「じめじめしている」といった良くない印象を持たれると、その後の内覧で挽回するのが難しいからです。
特に、玄関は、薄暗くなりがちな場所なので、リビングにつながるドアを開け放って自然光を入れたり、照明を明るい商品に交換しておいたりして、印象を底上げしましょう。
●お香やディフューザーでリラックスできる空間を演出
マイホームや親の実家など、長年人が暮らしている住宅は、本人達も気づかない間に生活臭が染み付いているケースが少なくありません。
香りの好みは人それぞれですが、苦手な香りがすると内覧中買い主に不快な思いをさせてしまうことになるため、部屋を消臭するだけでなく、お香やディフューザー等を使って良い香りを漂わせるのもおすすめです。
万人受けしやすい、ラベンダーや柑橘系の香りを選ぶと良いでしょう。
●キッチンや浴室で水を流して水量・排水をチェックしてもらう
内覧中、買い主がキッチンや浴室をチェックするときに、水を流してもらうのも効果的です。
排水の良さや水圧は、実際に水を出してみないと分からないので、多くの買い主が気にします。
しかし、「水を流して良いですか」と買い主側からなかなか提案しづらいため、売り主が促してあげると良いでしょう。
また、水やお湯を流してもらえば、給排水管や給湯器が劣化していないこともアピールできます。
●家の良さをアピールするときにエピソードを交える
内覧中に物件の特徴や気に入っているポイントを伝えるとき、具体的なエピソードを交えると、魅力が伝わりやすいです。
「春になると窓から公園の桜が見える」「庭に蛇口があるので夏はビニールプールで子どもを遊ばせていて」といった家族の思い出や、暮らしていて素敵だなと思っていた日々の過ごし方、気に入っている景色などを伝えることで、物件に対するイメージが明確になります。
内覧中の注意点
内覧中、売り主としては物件を強くおすすめしたくなるものですが、過剰なアピールは圧迫感を与えるため、逆効果です。
内覧中の説明や良いところのアピールは、雑談の中で話題に出したり、物件や設備について質問されたときに答えたりする程度に留めて、買い主のペースを大事にしましょう。
当日に家族やペットを連れて複数名で同席すると、買い主側の居心地が悪くなるため、売り主側の参加人数を絞ることも大切です。
また、設備の不調を始めとした住宅の不具合・欠点は、隠さずに買い主へ伝えましょう。
後日欠点が明らかになると、買い主との信頼関係が崩れてしまいます。
まとめ
不動産売却を成功させるには、内覧で買い主の購入意欲を刺激することが重要です。
準備不足だと十分な内覧体験を提供できないため、掃除をして清潔感のある空間作りをしたり、開放感を演出するために家具や小物を配置したり、内覧前に明るさ・室温・香りなどを調整したりして、買い主をもてなしましょう。
また、売り主の過剰なアピールは逆効果です。
あくまでも自然な流れで、具体的なエピソードを交えたり、物件の欠点を隠さずに伝えたりして好印象を持ってもらうことが、成約につながります。