不動産は売るべき?それとも投資すべき?持て余している物件の扱い方
2024.11.21不動産を所有している方にとって、住まなくなった家を売るのか、それとも投資物件として運用するかは大きな悩みです。
ただし、どちらが良いかは人それぞれ。
そこで今回は、不動産を売却する場合と投資物件として扱う場合、それぞれのメリットとデメリットを整理し、売却と投資どちらを選んだ方が良いか判断するためのポイントもお伝えします。
不動産を売却するメリットとデメリット
●メリット
不動産を売却する最大のメリットは、まとまった現金を手に入れられることです。
不動産と違って、現金は流動性が高いため、たとえば新居の予算に充てたり、車を買い替えたり、家族サービスをしたりできるという魅力があります。
また、不動産は、所有しているだけで固定資産税や都市計画税がかかりますし、状態を維持するためには定期的な管理も必要です。
家を手放せば、税金や維持費等の負担から解放されるため、金銭面の負担が軽くなるというメリットもあります。
●デメリット
一方、不動産を売却するデメリットは、売却手続きに手間がかかること、そして高く売れるとは限らないことです。
不動産を売却する場合、不動産業者数社から査定を受け、仲介業者を決めた後、数ヵ月かけて買い主を探し、内覧対応や価格交渉をする必要があります。
売却が終わるまで一般的には3から6ヵ月かかりますし、不動産は需要と供給で価格が決まるため、売却結果が希望額を下回ることも珍しくはありません。
●売却に踏み切るタイミングは?
不動産売却は、決断が早ければ早いほど損するリスクを下げられます。
なぜなら、建物は経年劣化、つまり築年数の経過と共に資産価値が落ちていくからです。
売却するかどうか5年悩んで売るよりも、今売った方が、5年分新しい状態で売却できるため、中古不動産市場で有利になります。
不動産を早く売り出せば、物件の維持費を最小限に抑えられるのもポイントです。
不動産を投資物件として扱うメリットとデメリット
●投資物件としての選択肢
不動産を投資物件として扱う場合の選択肢には、以下のようなものがあります。
・賃貸物件にする
・シェアハウスにする
・オフィスやコワーキングスペースにする
・民泊物件にする
場所や空間を貸し出し、その代わりに家賃や利用料、宿泊料を取るというビジネスモデルです。
上手く運用できれば、投資の収益からリフォーム費用を出したり、別の物件を購入して運用物件を増やしたりすることも夢ではありません。
●メリット
不動産を投資物件として扱うメリットは、安定した収入を見込めることです。
特に、賃貸物件は、優良な入居者さえ得られれば、数年間毎月一定額の家賃を得られます。
入居者からの問い合わせや普段の管理は、お金を払って管理会社に委託できるため、本業で忙しい方も取り組みやすいです。
また、物件を所有し続けていれば、将来その家を使いたくなったとき、自分で使えるというメリットもあります。
●デメリット
持っている不動産を投資物件にするデメリットは、空室リスクがあることです。
賃貸物件もシェアハウスも、利用者がいなければ収入になりません。
一方、月々の管理費や税金の支払いは売上がなくても出ていくため、不動産投資をするなら、賃貸や民泊などのニーズがあるかどうかを見極める必要があります。
物件の老朽化が進むと、定期的なメンテナンスや修繕も必要ですし、想定外の出費で利益が吹き飛んでしまう可能性もゼロではありません。
投資である以上、損をするリスクも常に考慮しておく必要があります。
不動産を売却するか投資するか判断するポイント
●賃貸物件としてのニーズがあるか
手持ちの不動産を売却するか投資するか決めかねている場合は、賃貸物件としてニーズのある不動産なのかを考えましょう。
基本的に、賃貸物件は利便性の良いエリアに需要が集中しています。
駅から離れた郊外や人口減少が進んでいるエリア、買い物に不便な地域など、賃貸需要の少ないエリアの物件だと儲かる可能性が低いため、売却した方が良いでしょう。
●出口戦略を含めた長期的な投資プランを考えられるか
建物は、古くなればなるほど修繕費が高くなり、売却も難しくなっていきます。
入居者を確保し、利益が出ていても、その状態が数十年続くわけではありません。
不動産投資をするなら、ある程度の金額で売れる内に物件を手放す、解体して建て直すために月々いくら積み立てる、といった出口戦略を含む長期的な投資プランが必要です。
投資を始める前の段階で、投資プランを考えられる場合は投資を、そうでない場合は売却することをおすすめします。
まとめ
持て余している不動産は、売却すればまとまった現金が手に入りますし、上手く投資物件として運用できれば、安定した家賃収入を得られる資産です。
ただし、世の中にある全ての不動産が、賃貸に向いているわけではありません。
投資をするなら、不動産のオーナーとして資金計画や投資プランを練る必要があります。
不動産を売却するか投資するか悩んだときは、賃貸として儲かる見込みのある物件なのか、十分な投資プランがあるのかを考えて、メリットの多い方を選択しましょう。