リストラにあったが再就職先が見つからない。ローンを滞納する前に、家を売ることにしました。
2016.01.1320代~30代前半であれば会社が倒産やリストラにあっても次の就職先を探すことは難しくないでしょう。しかし、40代後半のUさんはリストラ後に50社以上就職活動をしても全て不採用でした。
リストラされた時に気持ち程度の退職金を切り崩して3カ月経過しましたが、このままいけば自宅のローンを払えないどころか生活も出来なくなるという厳しい現実を感じるようになりました。
自宅売却までの流れ
Uさんの中では、退職金が残っている状況で一日も早く再就職を決めて生活の立て直しをしようと考えていたそうです。その為に、1週間に1回利用するかしないかの自家用車の売却など月々の出費を減らしました。
しかし、1カ月の生活費と住宅ローンはUさんの経済状況では負担が大きく、何か良い方法はないかと考えました。しかし仮に夜勤のアルバイトをしながら昼の仕事を探すぐらいしか思いつかなかったそうです。
ところが、偶然Uさんと同じ時期にリストラAさんと同じ電車で顔を会わせました。
自分と同じように苦しんでいるだろうとAさんの顔を見ましたが、全く苦しんでいる様子はありません。
不思議に思いながらUさんは正直に自分の近況を話すとAさんは、「ローンの滞納もしていない状況だし、任意売却すればどうにかなるんじゃないかな?相談に乗るよ。」と言って二人で電車を降りて近所の喫茶店で話すことになりました。
そこで聞いた話によると、Aさんも住宅ローンの残債があったが知人の不動産仲介会社のアドバイスで住宅を売却してローンを完済したとのこと。そして、現在の給与は安くなったが社員寮や福利厚生がしっかりした会社に就職することが出来たという話だったそうです。
その話を聞いたUさんは、早速不動産仲介会社を紹介してもらいました。
Uさんの希望売却価格では売ることは難しいが、残債務は完済できる価格なら早期売却が可能という判断だったので依頼したそうです。
また、Uさんはそれまでに給与額ばかり気にしていましたが、Aさんのように、給与が高くなくてもほかの部分で生活費がかからないような方法があることにも気づいたそうです。
そのおかげで自宅が売却できれば自分なりの解決策も用意できると確信しました。
今回売却が成功したポイント
まず、Uさんが自宅を売却するという判断をローン滞納もない段階で判断したので、金融機関も時間的な余裕を与えてくれて売却により完済できました。
次に、Uさんは売却希望価格に満たない金額でも売却を決めた点は非常に評価できます。
このようなケースでは、自分の希望売却価格に満たない場合は売却をせずにローン滞納となりやすいです。そうなると、買い手も縁起の悪い物件という印象を持ちやすく、家の評価額が下がるという悪循環になりやすいでしょう。
結果的に見れば、Uさんの決断は正解であったと考えるべきでしょう。
また、Uさんは地方の実家に帰り両親と同居しながら地元の会社に就職しました。そうすることにより、住居費用だけで年間100万円~150万円ほど削減が可能となりました。
Uさんは給与が低くても何の問題も生活を続けることができる解決策を自分自身の手で見つけたと喜ばれています。
まとめ
リストラは予想が難しいです。しかし、住宅ローンを組む段階でリストラされた場合には、任意売却するという選択肢も頭に入れておくべきでしょう。
確かに、家を手放すのは辛いことですが生活が出来なくなって債務整理や破産をするよりもはるかに手堅い選択肢と言えます。
持ち家がある状況でリストラされた場合は、住宅ローンの支払いが厳しいのであればすぐに任意売却をするべきでしょう。