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冬場の暖房費を抑えよう!暖房費が上がる理由と節約するポイント

2016.02.27

冬場の暖房費を抑えよう!暖房費が上がる理由と節約するポイント

夏場の冷房費に比べると、冬場の暖房費は高くなりがちです。
だからこそ、少しの節約が家計を大きく助けてくれます。

ただし、暖房費を節約したいからといって、暖房なしで寒い冬を過ごすような極端な対策は現実的ではありません。

そこで今回は、厳しい冬を暖かく過ごしつつ、暖房費を節約するために必要な知識をお伝えしていきます。

冬の電気代を夏と比較

まずは、冬の電気代が一年の中でどの程度高いのか、ひんぱんに冷房を利用する夏場の電気料金と比べてみましょう。
総務省が家計の使い道について毎年まとめている「家計調査報告」によると、2人以上の世帯において、6月から8月までのいわゆる夏場に使った電気代の平均額は一月あたり9,817円でした。※1

一方、寒さが厳しくなる12月と、同年1月・2月の3ヵ月分を平均した電気代の平均額は、1万1,523円です。
また、一年の間で最も電気料金が高いのも、寒さが厳しい2月の平均額である1万3,201円となっています。
冷蔵庫や電子レンジなど、冷暖房以外の家電は年間を通して使用量や使用頻度がさほど変わらないことを考えると、冬の電気代が夏の電気代より高いのは、暖房器具の影響だと考えて良いでしょう。

※1 総務省:家計調査(家計収支編) 調査結果:
https://www.stat.go.jp/data/kakei/2.html

暖房の電気代が高くなる原因は「気温差」

冷房も暖房も「室温を快適にする」という機能では同じにも関わらず、冬の電気代が高くなってしまうのは、夏よりも冬場の方が外気温と室温の差が大きいからです。
たとえば、日本だと夏場の気温は最高でも40℃程度が限界となっています。
実際には40℃を超える猛暑日は長く続かないため、暑いといっても外気温は30℃ほど。
一般的に推奨されているエアコンの設定温度が28℃なので、気温36℃でも8℃分空気を冷やせば快適に過ごせる計算になります。

一方で、場所にもよりますが日本の冬は気温が0℃を下回ることも珍しくはありません。
仮にある日の気温を5℃だとした場合、室温を20℃まで上げたいと思ったら15℃分電気を消費して空気を暖める必要があるわけです。
「機械の力で室温を変化させる」という冷暖房器具の仕様上、8℃冷やすよりも15℃暖める方がより多くの電力を使うため、冬場は夏と同じように暖房を使っているつもりでも電気代が高くなってしまいます。

在宅時間と天候も関係する

単純に寒いので外出の機会が減り、在宅時間が長引くことも暖房代が高くなる要因です。
家で過ごす時間が長くなれば、当然暖房を使っている時間も長くなります。
また、冬は太陽が高く上らないため、昼の時間が短いです。
日照量が下がることで昼になっても室温が上がらず、朝や夜だけでなく日中も暖房を使う頻度が増えます。
寒い時期は暖房の使用時間が長くなりやすいので、その結果電気代も高くなるという流れです。

電気代の計算方法

暖房器具の電気代は、以下の計算式で求められます。

  • 使った電力量×1kWhあたりの単価

一般的な電力プランは、アンペア数に応じて電気料金単価が決まるため、使っている暖房器具のワット数を確認すれば1時間あたりの電気料金を計算可能です。

ただし、電化製品の消費電力はkWhではなく○○Wという単位で記載されているので、実際に電気代を計算するときは、ワット数を1,000で割る必要があります。
たとえば、1kWhあたり27円の電力プランを契約していて、700Wのエアコンを1時間使ったときの電気代は、

  • 700W÷1,000=0.7kWh
  • 0.7kWh×27円=18.9円/時間

となるわけです。
暖房器具の利用時間をメモしておけば、1日あたりの暖房代も1ヵ月あたりの暖房代も計算できます。
暖房器具によって1日何時間使うのかは違うので、冬の電気代を考えるときは1時間あたりの電気代にこだわらず、1ヵ月単位でいくら使っているのかを気にすると良いでしょう。

暖房器具ごとの大まかな電気代

大雑把な指標になりますが、一般的に家庭で良く使われている暖房器具の電気代は、以下の通りです。
なお、「1時間あたりのコストが安い順」に並べてあります。

  • 電気毛布・ブランケット・ひざかけ:0.6~1.4円
  • エアコン:2.8~40円
  • こたつ:2.2~4.3円
  • 電気カーペット:6.2~9.0円
  • オイルヒーター8.8~18.2円
  • ハロゲンヒーター:8.9~27円
  • カーボンヒーター:12.2~24.3円
  • パネルヒーター:13.5~27円
  • セラミックファンヒーター:14.9~32.4円

各暖房器具の電気代を比較すると、最も時間あたりの電気代が高いのはヒーター類です。
ヒーターは短時間で足元や部屋全体を温められる代わりに消費電力が多いため、1時間当たりの電気代が高めとなっています。

一方、コストパフォーマンスに優れているのが、電気毛布やエアコン、こたつに電気カーペットといった製品。
エアコンの暖房は高いというイメージがあるかもしれませんが、1時間あたりのコストは意外と安いです。
冬場は、いかに効率良くエアコンを使って部屋を暖めるかを考えましょう。

細かい温度調節は着るもので調整を

冬の電気代を節約するポイントは、重ね着です。
当然のことながら、冬に半袖半ズボンで過ごすよりも、長袖の暖かい部屋着を身にまとった方が快適に過ごせます。
また、重ね着をしていれば、「少し暑くなってきたので一枚脱ぐ」といった細かい体温調整も可能です。
冬用の部屋着やパジャマの下にインナーやタイツを重ね、お腹に腹巻きを付けるだけでも暖房の使用量を減らせます。
また、太い血管が通っていて脂肪の薄い首・手首・足首を暖めると体温の低下を防げるので、靴下や手袋、タートルネックやネックウォーマーなども積極的に使いましょう。

そのほか、持っていると便利なのがダウンベストです。ダウンベストは袖がないため、料理や水仕事、掃除をするときなども邪魔になりません。
ダウン自体が保温性に優れた素材なので、ベストを着ていれば暖房を使っていない廊下やトイレでも冷えを感じずに過ごせるでしょう。

設定温度を見直そう

暖房代の節約を考えているなら、エアコンの設定温度を見直すことも重要です。
「寒いのは苦手だから」と暖房の設定温度を25℃、28℃といった高い温度にしていると、1時間当たりの電気代が高くなってしまいます。
環境省が暖房の目安として推奨している室温は20℃なので、まずはエアコンの設定を20℃にした上で快適に過ごせるよう服を着込むのがおすすめです。※2

とはいえ、人それぞれ耐えられる寒さの限度は違います。
寒さに強い方は設定温度を20℃以下に、痩せ型の方や寒がりの方は設定温度を20℃以上にするなど、あくまでも家の中で快適に過ごせる範囲内で温度設定を調整しましょう。

※2 COOL CHOISE:ウォームビズ(WARMBIZ)とは
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/warmbiz/about/

エアコンの使い方にも注意を

エアコンの使い方を工夫することでも、電気代の節約が可能です。
最も簡単な方法は、自動運転を活用すること。
エアコンの自動運転機能は、必要最低限の仕事量で室温をキープしてくれる機能です。
部屋が温まったら暖房の出力を落としてくれるため、自動運転をONにしておくだけで暖房の使い過ぎを回避できます。
また、エアコンの電気代が高いのは、「設定した室温へ向けて部屋を暖めている間」です。
室温の維持だけならさほど電気を使わないため、朝など冷えた部屋を暖める時は、ストーブやホットカーペットを併用し、一気に室温を上げると節約できます。

また、現代の住宅は気密性・断熱性が高いので、ドアや窓を閉め切っていればそうそう室温が下がりません。
30分程度の外出なら、エアコンの電源をつけっぱなしにしたまま出かけた方が節約になります。
こまめにフィルターや羽を掃除することも重要です。
2週間に1回程度掃除していれば、目詰まりなどによる暖房効率の低下も起こりません。

窓の対策で効率アップを

暖房効率を高めるためには、暖房器具で暖めた室温をキープすることが重要です。
住宅の中で最も熱を逃がしてしまうのは開口部、特に窓なので、暖房の使用量を減らしたいなら窓の断熱対策に力を入れましょう。
手軽にできるのは、窓に断熱性の高い厚手のカーテンをかけてしまうこと。
このとき、窓全体を覆うサイズのカーテンを使うと冷気の流入や温まった空気の流出を防げます。
市販の断熱シートやアルミシート、発泡シートなどを買ってきて、窓に貼り付けるのもおすすめです。

空気の循環もポイント

基本的に、暖かい空気は上昇気流を生むため高い場所へと上がっていきます。
部屋の上部に暖かい空気が溜まると足元が冷えるので、天井が高い部屋では扇風機やサーキュレーターを天井に向け、暖かい空気を循環させましょう。
より簡単な方法としては、エアコンやヒーターの送風方向を下向きにするという手もあります。
カーペットやラグを敷き、床からの冷気を防ぐのも効果的です。

加湿器で体感温度をあげよう

体感温度を上げるという面では、加湿器を使って室内の湿度を一定以上に保つことも役立ちます。
湿度が低いと汗を通じて体温が体の外へ逃げてしまうため、室温が同じでも体感温度が下がってしまうからです。
空気の乾燥した空間はインフルエンザなどのウイルスも増殖しやすくなるので、冬場は意識して加湿器を使ったり、濡れタオルを部屋に吊るしたりして部屋を加湿しましょう。

電力会社の見直しも

一般的な電気料金は、契約するアンペア数に応じて基本料金と1kWaあたりの電気料金が変わります。
電力会社によって同じアンペア数でも利用料が違うため、長年同じ電力会社を利用している場合は、電力会社の見直しも検討してみましょう。
また、お子さんの独立などで一緒に暮らす家族の人数が減っている場合、アンペア数を下げることで電気代を節約できます。

まとめ

在宅時間が長く、1時間あたりの暖房費も高い冬場の暖房費は、重ね着に加湿、エアコンとストーブの併用や、窓の断熱で節約可能です。
また、必要に応じて電力会社や契約している電力プランを見直すのも効果的。
月々数百円の節約でも、5年、10年と積み重なれば大きな差が出ます。
寒い時期を快適に安く乗り切るためにも、冬場の寒さ対策はできることから実践していきましょう。

 

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