折り上げ天井って何?メリット・デメリットや導入時のポイントを紹介
ここでは、折り上げ天井の概要から、折り上げ天井のメリット・デメリット、導入時に押さえておきたいポイント等を共有していきます。
2024.11.21
日本では、一年間の収入と支出を自分で計算して申告し、納税する確定申告制度を採用しています。
そのため、家を売ったときに利益が出たら、譲渡所得税の納税が必要です。
ただ、不動産売却後に発生する譲渡所得税は、税の特例を使うことで大幅に節税できます。
税の優遇措置は、売り主が自分で手続きをしないと適用してもらえないので、どういった制度があるのかを知っておきましょう。
この記事では、家を売ったときに使える、5つのお得な節税制度について解説します。
譲渡所得とは、不動産や株といった資産を売って入ってきたお金から、売却にかかった必要経費や控除を差し引いた利益のことです。
具体的な譲渡所得の金額は、以下の計算式で求めます。
・収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額
ただ、上記の計算式を見ても、金額をどう当てはめれば良いのかわからないという方が大半でしょう。
そこで、計算式の内容をわかりやすい言葉に置き換えてみます。
・マイホームの売却額-(家を買うときにかかった費用+家を売るときにかかった費用)-今回ご紹介する特例の控除額
譲渡所得税の計算は、上記の計算で求めた譲渡所得に率をかけると納税額がわかるという仕組みになっています。
譲渡所得税の節税方法は、
のどれかです。
しかし、不動産を安く売ると、手元に入ってくるお金が減ってしまいます。
売却額が減れば、住宅ローンを完済できなくなったり、次の住まいを買うための十分な頭金を用意できなくなったりするため、基本的に不動産を安く売るという対策はおすすめできません。
また、不動産売買の必要経費は、どれだけ頑張っても積み上げられる金額に上限があります。
たとえば、土地や建物を不動産業者に仲介してもらったときに支払う「仲介手数料」の上限は、「不動産価格×3%+6万円」です。
多くの場合、不動産の購入・売却それぞれの経費は売買価格の10%程度なので、取得費や譲渡費用だけで大幅な節税をするのも、現実的とはいえないでしょう。
だからこそ、不動産譲渡所得税の節税では「いかにうまく控除を受けるか」が重要になってきます。
譲渡所得税の税率は、以下の通りです。
・短期譲渡所得:所得税30%・住民税9%
・長期譲渡所得:所得税15%・住民税5%
※実際には、ここに復興所得税が上乗せされる
譲渡所得税は、「不動産の所有期間」によって税率が変わります。
不動産の所有期間を判断するポイントは、「不動産を売った年の1月1日時点で、不動産の所有期間が5年を越えているかどうか」です。
所有期間が5年以下だと「短期譲渡所得」が適用され、所得の39%を納税します。
しかし、不動産の所有期間が5年を超えていれば「長期譲渡所得」の適用となるため、納税額は20%です。
こういった知識を持っていると、所有期間が5年未満の不動産を売却する際に、「5年を越えるまで待ってから売ろう」という判断ができるようになります。
今回ご紹介する、マイホームの売却時に役立つお得な控除の特例は、以下の5つです。
どの控除を利用できるかは人によって変わってきますが、基本的には上から順に使いやすくなっています。
とくに、先頭の「3,000万円の特別控除」に関しては、「マイホームを売却する人」のほとんどが利用できるため、具体的な内容を知っておきましょう。
譲渡所得税に使える税の特例は、どれも節税効果が大きいです。
特例を使うだけで、数百万円の譲渡所得税が非課税になる場合もあるので、ここからは5つある節税制度の中身を押さえていきます。
「3,000万円の特別控除」は、マイホームを売却したときに利用できる譲渡所得税用の特別控除です。
不動産の所有期間が5年を越えているかどうかに関わらず、「マイホームを売った」という条件をクリアしていれば、譲渡所得税を3,000万円減額できます。
ただ、3,000万円の控除といわれても、具体的にどれくらい節税できるのか良くわからないかと思います。
そこで、3,000万円の特別控除を利用したときとそうでない場合の課税額を、実際に計算してみます。
計算に用いる不動産売却のシチュエーションは、以下の通りです。
上記の条件だと、
となります。
しかし、3,000万円の特別控除を適用すれば、
700万円も節税できました。
いうまでもなく、3,000万円の特別控除を使った方がお得です。
なお、譲渡所得税の納税方法は、原則として現金による一括納付。
節税や納税に関する知識がないと、家を売ったお金を新居の頭金に使ってしまい、預貯金がない状態で740万円の一括納付を求められることにもなりかねません。
しかし、万が一、売却代金を使ってしまっていても、3,000万円の特別控除を使っていれば、被害を最小限に抑えられます。
利用条件をクリアできる人は、忘れずに3,000万円の控除を使いましょう。
3,000万円の特別控除は、マイホームを売却した人が使える非常に便利な節税制度です。
ただし、利用条件が比較的優しいとはいえ、どのような人でも無条件に利用できるわけではありません。
特別控除を受けるためには、以下の条件を満たしている必要があります。
譲渡所得税用の大きな控除を受けたり、事業用の資産として所有している不動産を売ったりした場合は、マイホームの3,000万円控除を利用できません。
また、注意したいのが「売却相手」です。
取引相手が家族や知り合いが経営している企業だと、「相場を無視した不当な値付けをしているのではないか」という疑いの対象になってしまいます。
本来の価値よりも高く売って控除を利用しつつ手元にお金を残したり、逆に本来の価値よりも安く売って取引相手が得するようにしたりした場合、控除の適用対象外です。
また、購入したマイホームを短期間ですぐに売ったり、新居が建つまでの間に購入し仮住まいに使っていた家を売ったりしても、控除を利用できません。
マイホームの購入ではなく、3,000万円の特別控除を受けるための住宅購入だとみなされるからです。
細かい条件はいくつかありますが、控除自体はマイホームを手放す人の負担を抑えるために作られた制度なので、マイホームを売った人はほとんどの場合控除を受けられます。
3,000万円の特別控除を受ける方法は、マイホームを売った翌年の2~3月にかけて行われる「確定申告」で、
を提出するだけです。
ただし、譲渡所得の内訳書は、記入内容も多く用語も難しいので、書き方がわからない場合は不動産業者や業者に紹介してもらった税理士の手を借りて作成してもらうと良いでしょう。
「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」とは、10年よりも長く住んでいたマイホームを手放したときに、譲渡所得税率が安くなるという特例です。
具体的には、譲渡所得が6,000万円以下の部分に関しては、譲渡所得税と住民税が合計14%まで下がります。
譲渡所得税の税率は、短期譲渡所得だと合計39%、長期譲渡所得でも20%なので、非常にお得です。
また、6,000万円を越える部分に関しては、長期譲渡所得と同じ税率(20%)が適用されます。
上記の効果を簡単にまとめると、以下の通りです。
どれくらいの節税効果があるのかを比べるために、マイホームの譲渡所得が8,000万円だったと仮定して、控除を使わない場合と軽減税率の特例を使った場合の納税額を計算してみましょう。
ご覧の通り、軽減税率の特例を利用すると、数百万円単位の節税ができます。
6,000万円を越える部分については税金が安くなりませんが、現実的に考えて、ほとんどのマイホームは売却額が6,000万円以下なので、気にする必要はないでしょう。
軽減税率の特例を利用すれば、たとえ譲渡所得税の納税が必要な人でも、納税額を大きく抑えられます。
軽減税率の特例を利用する上でぜひ知っておいて欲しいのが、「3,000万円の特別控除」と併用できることです。
節税効果の高い控除の特例は、多くの場合併用できないようになっていますが、3,000万円の特別控除と軽減税率の特例に関しては、問題なく両方の制度を利用できます。
先ほどの例を使って、3,000万円の特別控除を適用した場合の納税額を計算してみると、
です。
2つの特例を併用するだけで、納税額を500万円以上節税できました。
そんな軽減税率の特例の利用条件は、名前に入っている通り「10年より長く所有している不動産を売ること」です。
古い住まいを手放すときや、3,000万円の特別控除でも課税額をゼロにできない場合は、ぜひ利用しましょう。
なお、「マイホームであること」といった基本的な利用条件や、制度の適用対象外になる条件は、3,000万円の特別控除と同じです。
軽減税率の特例を受けるためには、家を売った翌年の確定申告で、以下の書類を添付する必要があります。
3種類ある書類の内、2種類は3,000万円の特別控除を受ける際にも必要なものです。
マイホームの登記事項証明書は、不動産の所有期間を証明するための書類として、提出を求められます。
なお、登記事項証明書は、法務局の窓口・郵送・オンラインで取り寄せ可能です。
郵送やオンライン申請だと書類が手元に届くまで数日かかるので、できれば家を売った後、早目に申請をしておきましょう。
「特定の居住用財産の買換え特例」は、マイホームの売却時に発生した譲渡所得税の納付を、「買換えたマイホームを売ったとき」に先送りできる制度です。
例えば、3,000万円で購入したマイホームを2020年に4,000万円で売却した場合、本来なら2021年の確定申告で、譲渡所得1,000万円に対する譲渡所得税を納税する必要があります。
しかし、マイホームの買換え特例を利用すれば、1,000万円分の譲渡所得を、買換えた家を手放すときまで持ち越せるのです。
なお、マイホームの買換え特例は、あくまでも「税の納付を先送りにする」だけなので、納税の義務そのものがなくなるわけではありません。
10年後に買換えた新居を売却し、新居の譲渡所得が2,000万円になったとしたら、「10年前に先送りした譲渡所得1,000万円+現在の住まいを売却する際の譲渡所得2,000万円」の合計、3,000万円分の納税を行うことになります。
買換え特例の利用条件
利用条件の厳しさからお得に利用できる場面が限られるので、興味がある場合は税理士や不動産業者、ファイナンシャルプランナーなどと相談してみましょう。
買換え特例を利用するうえで、注意して欲しいのが「3,000万円の特別控除」「10年より長く所有している不動産を売ったときの軽減税率の特例」と併用できないことです。
買換え特例で納税を先延ばしにしておいて、買換えた家を売るときに3,000万円の控除を受けるといった併せ技は使えません。
マイホームの買換え特例は、以下の書類を用意して、確定申告時に提出すると利用できます。
手持ちの住まいを売却するだけでなく、新しく新居を購入する関係上、必要書類も多いです。
「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」は、マイホームの買換えで赤字が出た際に、損失分を給与所得や事業所得から控除できる制度となっています。
簡単にいうと、マイホームを売って赤字になったら、翌年以降の所得税と住民税が安くなるという特例です。
このように、一つの所得で発生した赤字を、他の所得から差し引く手続きを「損益通算」と呼びます。
損益通算と繰越控除の特例は最大4年間有効なので、初年度で赤字を損益通算しきれなければ、2年目・3年目・4年目も損益通算して所得税と住民税を節税可能です。
さらに、マイホームの買換え時に使える損益通算と繰越控除の特例は、「住宅ローン控除」と併用できます。
思っていたよりもマイホームを高く売却できなかった場合に便利な制度なので、ぜひ覚えておきましょう。
重要なのは、「マイホームを5年より長く所有している」ことと、「住宅ローンの利用が必須」という部分です。
また、3,000万円の特別控除は「譲渡所得が黒字で納税が必要な場合」に利用できる制度なので、3,000万円の特別控除とは併用できません。
損益通算と繰越控除の特例も、確定申告の際に必要書類を添付すれば利用可能です。
「居住用財産に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」は、一つ前にご紹介した「居住用財産の買換えに係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」から、「マイホームを買換える」という条件を外した制度となっています。
そのため、「マイホームを売って賃貸に引っ越す」「家を売って海外に移住する」といったシチュエーションでも利用可能です。
ただし、「不動産の売却額が住宅ローン残債よりも低くてローンを完済できない」という条件があるため、ローン完済済みの家を売るときや、不動産の売却額でローンを完済できる場合は特例を利用できません。
なお、不動産売却による赤字は、買換え時の特例と同じく、最大4年間給与所得や事業所得から控除できます。
買換えを伴わない譲渡損失の損益通算と繰越控除の特例を利用するためには、確定申告で以下の書類を添付する必要があります。
赤字の額が大きく、初年度だけで損益通算しきれない場合、繰越控除ができなくなるまで毎年「確定申告書の第4表・損失申告用」の記入と提出が必要です。
マイホームを売却すると、黒字が出たときに「譲渡所得税」という税金を納付する必要があります。
ただし、譲渡所得税の特例を利用すれば、家が高く売れた場合も、思ったより安く売れてしまった場合も大幅な節税が可能です。
どの節税制度も、利用条件に当てはまっていれば、確定申告の際に必要書類を揃えて提出するだけで利用できます。
マイホームを売ったら、確定申告とお得な節税制度を利用するための準備を始めましょう。
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