折り上げ天井って何?メリット・デメリットや導入時のポイントを紹介
ここでは、折り上げ天井の概要から、折り上げ天井のメリット・デメリット、導入時に押さえておきたいポイント等を共有していきます。
2024.11.21
「家がどっちの方角を向いているか」も、快適な住まいを選ぶ上で大切な要素です。日本では南向きの間取りが住みやすいとして人気ですが、一方で北向きは敬遠される傾向があります。北向きの住まいは、本当に住みづらいのでしょうか?
そこで、北向きの間取りの特徴を考えるとともに、デメリットを解決して快適に過ごすためのポイントを紹介しましょう。
東西南北のうち、不動産物件で最も人気のある方角は南向きの間取りです。次いで東向き、西向きと続き、北向きを選ぶ方はあまり多くありません。
南向きの人気が高い理由は、明るい住空間をつくりやすいから。季節を問わず部屋の奥まで光が届き、日中は照明を使わなくても過ごせます。その一方で、家具やフローリングなど室内のモノが日焼けしやすく、変色しないよう対策が求められます。
朝型タイプの方には、東向きが人気です。朝が苦手な人でも、陽光が目覚めさせエネルギーを与えることから快適な一日をスタートできるでしょう。ただし、午後は光が入らず、特に冬は寒く感じられます。
冬でも暖かいのが西向きの部屋。午前中は暗くても、午後になると日差しで部屋が暖かくなり、快適な空間にしてくれます。冬はエアコンの使用を抑えられますが、夏は西日が強烈に差し込みエアコンをずっと稼働させるなど、暑さ対策が必要です。
こうしてみると、それぞれの方角に一長一短あることがわかります。では、北向きのメリット・デメリットは何でしょうか?
北向きの部屋は暗いイメージがありますが、外の光は入ってきます。その光は一日を通してやわらかく、穏やか空間にしてくれることが北向き間取りの特徴です。タワーマンションの高層階なら、北向きでも明るい空間がつくれ、日中は照明を使わなくても過ごせます。
直射日光が入らないため、家具やフローリングが日焼けする心配はありませんし、陽射しでテレビが見にくいといったこともないでしょう。
北向きの家で暮らすとき、もっとも恩恵を感じられる季節が夏です。直射日光を避けられるため室内の上昇を抑えやすく、夏は過ごしやすい住空間に。エアコンも、効率的に稼働できます。
南向きの部屋は一日を通して逆光となり景色が見にくいですが、北向きの部屋は順光となるため、夏でもカーテンを開けて外の景観を眺められます。
古くから日本では、樹木や花が美しく見えるのは北向きといわれ、庭園を北側につくる日本家屋もあります。家の北側に海や緑など美しい景観が広がる地域なら、北向きの間取りを検討してみましょう。
不動産価格でみると、人気の薄い北向きの物件は販売価格が安くなりがちです。タワーマンションの高層階でも、北向きの家は他の方角よりリーズナブルで人気があります。
ただし、北側に良い景観が広がっているなど一部物件では、価格に差がない場合もあります。
朝陽の光で目覚めたい人など、室内に直射日光を取り入れたい方には、北向きの間取りは適さないでしょう。真北を向いた部屋なら夏は朝と夕方に陽光が差し込みますが、冬は一切入りません。ベランダも北向きの家だと、秋から春にかけては洗濯物が乾きにくくなります。
冬は日差しが期待できないため、暖房が必須アイテムです。冷たい北風が強い日は冷気が窓などから侵入し、寒さをより感じやすくなります。一日を通して暖房をつけっぱなしにする日も多く、光熱費が高くなることもあります。
とはいえ、夏は光熱費を抑えられますから、どちらを重視するかがポイントです。
日当たりが悪い環境は、湿気がこもりやすくなります。特に冬は結露が生じ、窓枠やカーテン、壁の隅などにカビが生えることも。エアコンの風でカビの胞子が飛び交うと健康にもよくありません。また、結露の水が壁の内側に浸入すると構造材が腐食し、建物の耐久性にも影響を与えることがあります。
価格が安いというメリットがありますが、売る側からみれば「高く売りにくい」という見方もできます。何らかの理由で家を売却することになったとき、なかなか売れない、あるいは売れたとしても価格が期待できない、という点ではデメリットでしょう。
家の価格は方角だけで決まるわけではありませんが、北向きの間取りはマイナス査定になりがちです。
北向きの間取りにはデメリットもありますが、メリットを最大限に生かした家を選び、住み始めてからも工夫することによって、快適に過ごせる住空間に生まれ変わらせることも可能です。
家選びをする際は、北側に設けられた窓の大きさや日差しを遮る障害物をチェックしましょう。窓が大きいと冬は寒くなりやすく、逆に小さすぎると採光に難があります。また、北東か北西に高い建物がある場合、夏の採光を遮りますので、こうした物件はできるだけ避けましょう。
結露やカビ対策には、風通しが重要です。風通しは方角で決まるものではなく、部屋のつくりが大きく関係します。窓やドアを開けて風の流れがあるか、または24時間換気システムがあるかもチェックしましょう。浴室乾燥機があれば、洗濯物が乾かないというトラブルを防げます。
寒さ対策で重要なのが、断熱性と気密性です。優れた断熱材を使っている物件なら、冬でも快適で結露も生じにくいです。二重サッシやペアガラスの窓であることもポイントでしょう。
暗くなりがちな部屋は、インテリアで工夫を。明るい色の壁紙やインテリアを採用する、鏡を使って窓から入った光を反射させて明るくするなど、できるだけ明るい空間づくりに努めましょう。間接照明を使って落ち着いた雰囲気にするのも一手です。
また、寒さ対策としてホットカーペットやコルクマットを用いて、足元から暖める工夫を。窓ガラスには、断熱性のあるカーテンをつけるか、断熱・結露防止に効果があるフィルムやシートを貼るのも良いでしょう。カーテンレールカバーを採用すれば、隙間風を防ぐ効果も期待できます。
住みやすい家の条件は、方角だけでは決まりません。周辺環境や眺望、建物の位置関係なども重要なチェックポイントになります。
周辺環境でいうと、駅や商業施設、学校、病院が近くにあるなど、生活のしやすさがポイントになります。子どもがいる家庭なら、近くに公園があったり大きな幹線道路から離れていたりと、安全性が確保しやすい閑静な住宅街がよいでしょう。
また、ライフスタイルも家選びの重要なポイントです。共働き夫婦や休日も外に出かけることが多い家庭など日中は家にいないことが少ない人であれば、日当たりをそれほど気にすることはありません。それよりも、近所に夜遅くまで営業しているスーパーや飲食店があったり、高速道路のインターチェンジの近くなどアクセスのよい環境だったりと、利便性の高い地域のほうが住みやすいでしょう。
このように、さまざまな要因を含めて総合的に家を決めることが大切です。
北向きの間取りだからと、住まい選びの候補から外すのは、もったいないことをしているかもしれません。北向きだからこそ得られるメリットがありますし、それが生活に与える影響や暮らし方は住む人のライフスタイルによっても異なります。
日当たりを重視する人には住みにくい家かもしれませんが、住み始めてからの工夫次第でデメリットをカバーできるなら、北向き間取りの家も候補になります。方角だけにとらわれず、自分たちの希望やメリットを最大化できる家選び・家づくりを検討してみましょう。
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