折り上げ天井って何?メリット・デメリットや導入時のポイントを紹介
ここでは、折り上げ天井の概要から、折り上げ天井のメリット・デメリット、導入時に押さえておきたいポイント等を共有していきます。
2024.11.21
土地勘のない場所で土地探しをする際に、知っていると役立つのが「用途地域」の分類です。
日本では、限られた国土を有効活用するため、土地の使い方をエリアごとに指定しています。
用途地域について知っていれば、「第1種低層住居専用地域だから住宅街だ」「第2種低層住居専用地域なら、住居も多いがコンビニもある」といった住環境を、現地に赴かなくても把握できるのです。
この記事では、土地探しの指針となる用途地域とは何なのか、どのような種類や違いがあるのか、用途地域を調べるときはどうすれば良いのかを解説していきます。
用途地域とは、行政による土地の使い道の分類です。日本は国土が狭いため、無計画な土地利用を許すと、たとえば、住宅街の真ん中に工場が建ったり、一戸建ての隣に高層マンションが建ったりする可能性が出てきます。自宅の隣に工場があれば騒音等で落ち着いて生活できませんし、工場の側も周辺住民からクレーム等を受けることになるため、最終的にはお互いに損です。
こうした不利益を回避するために、日本では都市計画法という法律で、「住宅街」「商業エリア」「工業地区」といった用途地域を細かく管理しています。
用途地域は、全部で以下の13種類です。
並べて見るとわかりますが、用途地域は大きく「住居系」「商業系」「工業系」の3つに分かれています。
いわゆる閑静な住宅街です。このエリアに建てられるのは、高さ10メートルまたは12メートル以下の住居、つまり一戸建てに限られます。そのほか、建築許可が下りるのは、交番・小中学校・老人ホームといった公共性の高い施設だけです。一定面積(50平方メートル)以下であれば店舗も構えられますが、一般的なコンビニも建てられない程度の広さなので、実際にはほとんど住宅しかありません。
制限の厳しさも相まって、比較的郊外のエリアが指定されています。手頃な地価で、スペースに余裕のある家を建てたい場合におすすめの地域です。
建築物の高さ制限等は第1種低層住居専用地域と同じですが、第2種低層住居専用地域には、「150平方メートルまでの店舗」を建てられます。店舗営業の制限が緩やかな分、コンビニや喫茶店といった小規模な店舗が身近な環境です。
なお、第1種・第2種低層住居専用地域は、「家を建てた後、隣に高層マンションが建つ」といったリスクが少ないというメリットもあります。
ただし、隣地の用途地域によってはマンションなどの建築が可能なので、できれば気になる土地だけでなく、周辺の用途地域も調べておきましょう。
戸建てだけでなく、
などを建てられるエリアです。
ただし、オフィスビルや旅館業のホテルなどは建築できません。低層住居専用地域に比べて容積率が大きく緩和されており、生活に必要な各種機関がまとまった便利なエリアとなります。このエリアの土地を買って戸建てを建てる場合、近くにマンションができることも考慮しておきましょう。
第2種中高層住居専用地域は、第1種よりも建てられる建築物の幅が広がります。低層住居専用地域や第1中高層住居専用地域で建てられる家や店舗のほか、1,500平方メートル以下の店舗やオフィスビルの建築も可能です。
たとえば、「勤務先の近くに住む」といった選択肢も取れるようになります。大きなスーパーの近所を選べば、普段の買い物も便利になるため、生活の利便性を重視するなら第2種中高層住居専用地域がおすすめです。
第1種住居地域では、
といった店舗の建築が禁止されていますが、
などが建ち並びます。
低層住居専用地域、中高層住居専用地域よりも建築できる建物のサイズや種類が大幅に緩和されているため、雑多な印象ながらも便利な地域であるケースが多いです。
広いスポーツ施設などもあるので、趣味でスポーツを楽しんでいるといった世帯にもおすすめできます。
第2種住居地域では、第1種住居地域で禁じられている雀荘やパチンコ店、カラオケボックスも営業可能です。さまざまな商店や施設、マンションに戸建てが並ぶ雑多な雰囲気を好む場合は、第2種住居地域をおすすめします。
基本的に、住居地域は制限が緩くなればなるほど利便性が向上し、静かさが減っていくため、生活環境としてどこまでの騒音や見た目の雑多さを我慢できるかどうかに合わせて、自分に合った用途地域を選びましょう。
「幹線道路の沿線」エリアは、準住居地域として扱われます。
第1種・第2種住居地域との違いは、劇場やビジネス用途の倉庫業、自動車修理工場なども許されていること。大きな道路沿いという輸送性の高さを活かしつつ、最大限住宅に配慮した環境を得られるのが準住居地域です。
ただし、自動車修理工場は、小規模なものでもかなりの騒音が発生します。
家のすぐ隣に自動車修理工場があるような状態だと、場合によっては騒音や車の走行音を耐え難く感じてしまうリスクもあるでしょう。どの程度音に対して鈍感に過ごせるかによって、快適性が大きく変わってくるため、準住居地域に家を建てる場合は家族と良く話し合うことをおすすめします。
2018年に新しく追加された用途地域です。農地の日照量を確保するため、高さ10メートルまたは12メートルまでの低層住宅が許可されています。
一方、第1種低層住居専用地域と違って、500平方メートル以下の直売所や農家レストラン等の営業が許可されているのが特徴です。住宅環境に配慮しつつも、農業や農作物を活かしたビジネスにも使えるため、農業を始めたいと考えているなら田園住居地域も狙ってみましょう。
地域住民の日用品や食料品を揃えるためのコンビニ・スーパー・商店街などが許可されたエリアのことです。1万平方メートル以下の施設や150平方メートル以下の工場を建築できるため、普段の買い物で困ることはないでしょう。
一方、場所によっては近くに工場ができる可能性もあるため、静かな住宅環境を重んじる場合は土地の選定が重要になってきます。
大型のオフィスビルや商業ビルをはじめ、銀行や映画館といった巨大建築物にも対応できる用途地域です。
基本的には、駅前など交通の便が良く需要を期待できるエリアが商業地域として指定されています。
限りある土地を有効活用するという意味で、戸建てよりも戸数を確保できるマンションの方が主流なので、一戸建てを建てたいなら商業地域を避けた方が良いでしょう。
準工業地域では、環境に負担をかけない工場の建築が許可されており、住宅と工場の両方を建てられます。いわゆる町工場や一戸建て、マンション等が混在するエリアです。
ただし、火災等が起きたときの被害に備えて、一部業種の建築物は建てられないよう制限されています。準工業地域でも家を持てるため、環境面が気にならないのであれば、住居地域や商業地域だけでなく工業系の用途地域でも土地探しをしてみましょう。
排水や煙等で公害のリスクがある工場でも、建築許可が下りる地域です。住まいや店舗を建てられる一方、公共性の高い学校や病院は建築が認められません。防火地域や準防火地域であれば建ぺい率・容積率の緩和を受けられますが、一般的には騒音等のデメリットが大きいため、マイホームを構えるエリアとしてはおすすめしづらいです。
また、場所柄トラックの交通量が多く、国道や幹線道路に近いと時間を問わずトラックの走行音と振動に悩まされる可能性が高いため、土地を買う場合は複数回下見をした上で購入を決断した方が良いでしょう。
住宅環境に配慮する必要のない地域です。工業用地としての活用を第一に考えているため、13種類ある用途地域の中で、唯一明確に一般住宅や店舗等の建築が禁じられています。気になる土地があっても、その土地が工業専用地域だと購入しても家を建てられないため、新居の建築に向けた土地探しでは用途地域の吟味が必要不可欠です。
用途地域は地方自治体ごとに管理されています。そのため、インターネットで「地名 用途地域」と検索したり、最寄りの役所に出向いて「都市計画図」を見せてもらったりすることで、誰でも詳しい用途地域を確認可能です。
不動産のポータルサイト等では、土地の面積や価格こそわかっても用途地域までは確認できないケースもあるので、興味のある土地を見つけたら、どの用途地域なのか確認する癖をつけましょう。
なお、都市計画図に何の記載もない=用途地域が指定されていないということなので、用途地域の制限を気にすることなく、ある程度、自由に家を建てられます。
13種類の用途地域を知っておけば、気になる土地の周辺がどのような環境なのか、現地へ赴く前に把握できて便利です。住宅環境に求める基準は人それぞれです。
駅から離れても閑静な住宅街が良い人と、多少騒がしくても気にならず、買い物等が便利できるエリアを好むタイプでは、相性の良い用途地域が大きく異なります。
幸い用途地域に関しては無料で調べられるので、土地を買うときは、自分たちの好みや性質を良く考えた上で相性の良いエリアを選びましょう。
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