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老後はマンションと戸建てのどちらが良い?老後の住まいの選び方

2021.10.12

老後はマンションと戸建てのどちらが良い?老後の住まいの選び方

若い間にマイホームを買った方も、いずれは老後の住まいをマンションにするか、それとも戸建てにするか選ぶタイミングがやってきます。
なぜなら、どれだけ頑丈な住まいにも、寿命というものがあるからです。

ただ、マンションと戸建ての違いは、両方の住まいを経験したことのある方でないとわかりません。
本記事では、老後はマンションと戸建てどちらの方が過ごしやすいのか、老後の住まいを買う時、どういった点に注意すれば良いのかなど、老後の住まい選びに役立つ知識をお伝えします。

きっかけはいつ?老後の住まいを考えるタイミングとは

●子どもが独立し夫婦2人暮らしになったとき

老後の住み替えを考えるタイミングとして一般的なのが、子どもの独立で夫婦2人暮らしになったときです。
子どもの部屋を残しておきたいという気持ちを持つのは当然ですが、使わない部屋があると維持するコストがかかります。
高齢になると掃除も大変になるので、老後の快適さを考えるなら、必要最低限の間取りを備えたコンパクトな住居に住み替えましょう。

●定年退職が見えてきたとき

ある程度、年齢が高くなり、定年退職が見えてきたときも、住み替えに踏み切るタイミングです。
基本的に、定年退職をすると収入が減るので、定年してから住み替え先を探すのはあまりおすすめできません。
しかし、定年まで10年程度猶予のある状態なら、安定した収入があるため、預貯金や住宅ローンを使って老後の住まいを確保できます。
早目にローンを完済すれば、老後の生活費を節約できるので、老後資金の心配も減らせるでしょう。

●老朽化等の影響でリフォーム・建て替えが必要になったとき

老後の住み替えを考えていなくても、老後の住まいを考えざるを得ないタイミングはやってきます。
それが、老朽化などの影響で、現在の住まいに住めなくなった時です。

住宅は、古くなると修理の必要な箇所が増えますし、現行の住宅よりも住宅性能が低いため、いずれ住みづらくなってしまいます。
リフォームしたり、建て替えたりするという手もありますが、新居を買えば、住宅の寿命や老朽化を気にする必要はありません。

●介護や同居・近居の問題が身近になったとき

親を介護するため、引き取り同居をすることになった時、または自身の介護問題を考えて子どもと同居・近居することにした時も、老後の住み替えを考えるケースが多いです。

ただし、介護に対応した住宅は、それほど選択肢が多くありません。
バリアフリー工事をしたり、バリアフリーに対応した家を建てたりする場合、費用も時間も通常の住宅より多く必要になるので、体が動くうちに住み替えを進めましょう。

老後の住まいはマンションと戸建てどちらが良いのか

●老後の住まいにマンションを選ぶメリット・デメリット

老後の住まいにマンションを選ぶメリットは、オートロックに監視カメラなど、セキュリティー面で安心感があり、戸建てよりも立地が優れていることです。
特に、駅に近い物件は、日々の買い物や通院等もしやすいという強みがあります。
また、戸建てに比べて間取りがコンパクトなので、掃除も楽です。

一方、マンションは建物の維持や管理を管理組合が主導するため、管理が良くないと想定以上の早さで老朽化が進みます。
高層階だと、災害等でエレベーターが停止したとき階段の上り下りが大変ですし、集合住宅なので生活音の配慮も必要です。

●老後の住まいに戸建てを選ぶメリット・デメリット

老後の住まいに戸建てを選ぶメリットは、間取りの自由度が高いこと。
家も土地も自分のものなので、間取りにこだわりつつ、バリアフリーにも対応できます。
また、マンションに比べると、町内会等で比較的近隣住民とコミュニケーションを取りやすいのもポイントです。
ただし、戸建ては修繕費が自己負担なので、普段から積み立てが必要ですし、郊外の物件を買うと、免許を返納したとき移動手段で困ることになります。

●マンションと戸建てどちらにするか迷ったときの選び方

老後の住まいをマンションと戸建て、どちらにすべきか迷ったときは、老後どういう生活を送りたいのかを考えましょう。
たとえば、全ての用事を徒歩で済ませられる場所に住みたいなら立地の良いマンションがおすすめですし、定期的に子ども達が帰省してきたり、庭いじりをしたりしたいなら、広さを確保できる戸建てがおすすめです。
ライフスタイルや住み替えにかけられる予算は人それぞれなので、家選びで後悔しないように、家族の意見をすり合わせましょう。

老後の住み替えは収支の計算を丁寧に行うことが大切

●定年退職後の収入・支出に見合った家に住み替えよう

老後の住み替えは、収支計算をすることが大切です。
なぜなら、ある程度、年齢を重ねると、若い頃に比べて長期のローンを組むのが難しくなり、定年退職後は収入も減ってしまうから。
そのため、老後の住まいは、「定年退職前に完済の目処を立てられる」こと、「老後の収入でも維持していけること」を考えて買う必要があります。
特に、マンションは住んでいる限り管理費・修繕費がかかりますし、老朽化と共に管理費や修繕費は値上がりしていくため、無理なく払い続けられる維持費を見極めましょう。

●出口戦略を考えておくと相続トラブルを回避できる

老後の住み替えでは、出口戦略を考えておくことも重要です。
この場合の出口戦略とは、「自分が亡くなったとき不動産をどうするか」決めること。
たとえば、マンションであれば、築年数の浅い物件を選んだり、立地の良いエリアの物件を選んだりすれば、住む家としても使えますし、家族が住まなかったとしても売却できます。
一戸建てなら、建物が老朽化しても土地の価値は残るので、多少の現金を残しておき、現金を相続するか家の解体費用に当てるかを子どもに選ばせても良いでしょう。
将来の相続に備えて、家族に負担をかけない方法を考えておくと、家族間の相続トラブルも防げます。

老後の住まい選びで失敗しないためのポイント

●持ち家に住み替える

老後の住まい選びで、失敗しないためのポイントは、賃貸ではなく戸建てやマンションを購入することです。
賃貸物件は入居時の初期費用が安く、引っ越しも気軽にできますが、一方で住んでいる間は家賃を支払う必要があります。
20年・30年単位で考えると、住居費は持ち家よりも賃貸の方が高くなるため、ローンさえ完済すれば維持費だけで生活できる持ち家の方が、老後の住まいとしてお得です。

●ある程度の現金を残しておく

老後の住まいを選ぶ時は、退職金や預貯金、定期預金など、まとまった額の現金を手元に残しておきましょう。
退職金などを新居の頭金として使い切ってしまうと、老後の生活を切り詰めることになったり、急な支払いに対応できなくなったりする可能性があるからです。
老後夫婦2人で暮らすなら、必ずしも大きな家は必要ないので、新居の予算を抑えることも考えましょう。

●ローンの借入額をできるだけ少なくする

住まい選びの失敗を避けるポイントのひとつが、ローンの借入額を減らすことです。
金融機関やプランにもよりますが、住宅ローンは完済時の年齢が80歳までなら融資を受けられます。
しかし、定年退職後もローンの返済が必要な生活を続けるのは、決して簡単なことではありません。
高齢になってから滞納をした場合、就職先を見つけられない状態で家を失うことになるため、老後の住まい選びでは頭金を用意したり予算を抑えたりして、借入期間を短縮しましょう。
理想は、定年退職の前後で完済できるように、ローンを組むことです。
ローンの返済が終わっていれば、固定資産税を納め、修繕費を積み立てておくだけで良いので、家計が楽になります。

●車がなくても生活できるエリアで家を買う

老後の家選びは、これから先10年後、20年後、車を運転できなくなった時のことを考えて、車がなくても生活できる場所と物件にすることも重要です。
普段から車で移動する生活を長年続けていた結果、認知症になったとき、免許を返納しても車に乗ろうとしてしまうという事例は多いです。
車がない生活に慣れておけば、認知症になったとき、車で事故を起こすリスクを減らせます。
年齢を重ねていくと、いずれは車を手放す時期がやってくるので、自分や家族、周囲の方々を守るためにも、車がなくても生活できる場所を選びましょう。

●バリアフリーを導入する

老後は、バリアフリーの住宅、またはバリアフリー工事がしやすい住宅に住み替えることをおすすめします。
なぜなら、物件の間取りや構造次第では、バリアフリー改修に多額の費用がかかる場合もあるからです。
たとえば、水回りと廊下の高さを変えて、排水のための勾配を確保している中古物件を買った場合、フロア全体の段差をなくすためには、床下を削ったり床全体を持ち上げたりする必要があります。
最初から床がフラットな物件を選んでおけば、必要最小限の費用で、バリアフリー化が可能です。

●住み替える前に家族と相談しておく

老後の住み替えを行うときは、事前に家族と相談しましょう。
住み替えについて情報共有していれば、何かあった時にお互いに手助けできるよう、近居したり同居したりするといった調整ができるからです。
また、老後の生活に対するイメージや要望は、夫婦でも同じとは限りません。
老後は家で過ごす時間が増えるので、お互いが住み替えに不満を持たないように、住み替え先について意見をすり合わせましょう。

まとめ

老後、ある程度広い家でゆったりと暮らしたい、庭いじりをしたい、ご近所付き合いを楽しみたいなら、戸建てがおすすめです。

一方で、掃除や管理の手間を減らし、コンパクトで便利な暮らしを送りたいなら、マンション暮らしが向いています。

ただし、どちらを選ぶ場合でも、老後は収入が減るので、収支計算は必須です。
10年後、20年後の住みやすさを考え、住み替え後の生活費も計算に入れて、老後を快適に過ごしましょう。

 

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