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【2024年版】オール電化とガス併用はどっちが安い?それぞれを比較してみました

2023.07.27

【2024年版】オール電化とガス併用はどっちが安い?それぞれを比較してみました

今住んでいる家をリフォームしたり、新たに家を買ったりするときは、オール電化とガス併用のコストやメリット・デメリットを比較しましょう。

なぜなら、オール電化とガス併用は、一度決めるとなかなか変更できず、どちらがお得なのかが住所地やライフスタイルによって変わるからです。
選択次第では数十年間も光熱費を損することになってしまいます。
これを避けるため、今回はオール電化とガス併用の費用や強みをご紹介します。

オール電化のメリット・デメリット

●光熱費を一本化できる

オール電化のメリットは、光熱費を一本化できることです。
支払い先が一箇所なので、光熱費の管理も楽になりますし、前月比や前年比で光熱費を節約できたのかなども簡単に判断できます。

また、ガスの契約をしなくて良いので、ガスの基本料金がかからない点もメリットです。
多くの場合、オール電化向けの電気料金プランは夜間の電気代が安いので、生活リズムによってはガス併用より光熱費を抑えられます。

●災害に強く火事になりづらい

オール電化は火を使わないので、火事になりづらいです。
ガスを使わないため、ガス漏れ等のリスクもありません。
オール電化で使うIHクッキングヒーターは、調理中に誤って触れても火傷をしないので、小さなお子さんやペットがいても安心です。

また、災害発生時、電気はガスに比べて復旧が早いとされており、オール電化なら災害時にいち早く生活の安定を取り戻せます。

●初期費用やメンテナンス費用が高い

オール電化を導入するためには、電気だけで動くコンロ、暖房、給湯器などが必要です。
機器にもよりますが、これらの設備はそもそも価格が高いので、ガス併用よりも初期費用が高くなります。

また、オール電化対応の機器は性能が高いものが多く、修理費用や寿命を迎えたときの交換費用も高額です。
オール電化の給湯器はガス式のものよりサイズが大きいため、運搬費用や設置費用が余計にかかることも少なくありません。

●停電すると何もできなくなる

オール電化の住まいは、照明・料理・入浴・暖房などを全て電力で動かすので、停電すると何もできません。
特に、冬に停電したり災害が起きたりすると、温かい料理を作れず、お風呂や暖房で体も暖められなくなって危険です。

オール電化を選ぶ場合は、停電中でも使えるカセットコンロや暖房器具などを常備しておく必要があります。

ガス併用のメリット・デメリット

●火力が強い

ガスコンロやガス式の暖房器具は、電気を使うIHクッキングヒーターや暖房よりもエネルギー効率が良いので、コンロの火力も強いですし、部屋も短時間で暖まります。
そのため、暖房を使う時間帯や冷え込みの厳しさによっては、電気を使うよりガスの暖房器具を使うほうが光熱費を節約可能です。
ガスを使った料理にこだわりがあったり、ガス式の暖房器具を手放せなかったりするなら、ガス併用を選んだ方が快適に暮らせるでしょう。

●日中のガス代はオール電化より安い

オール電化の電力プランは、日中の電気代が高く夜間の電気代が安くなるよう調整されています。
しかし、ガス併用の場合、電気代は「基本料金+使った電気の量に応じた使用料」です。
いつ電気を使っても電気代は同じなので、昼にガスコンロで煮物を作ったり、電気で動く調理器具を使ったりしても、光熱費を安く抑えられます。

●電気とガス両方の基本料金を支払う必要がある

ガス併用を利用する場合、電気とガス両方の契約が必要です。
電気もガスも、基本料金と使用量に応じた金額を支払うので、ガス併用の場合はガスの基本料金を支払う分、余計な出費が増えることになります。
また、プロパンガスは都市ガスと違って料金の規制がありません。
そのため、同等の契約プランでも、都市ガスよりプロパンガスの方が基本料金・使用料共に高いです。

●火を使うため火事のリスクがある

ガス併用の住宅は、コンロや給湯器でガスを燃やして熱源を作るので、火事になるリスクがあります。
ガス漏れや元栓の閉め忘れなどで爆発が起きたり、一酸化炭素中毒で倒れたりする危険性も無視できません。
コンロによっては自動消火機能が付いていますが、たとえば鍋を空焚きしてしまったり、鍋を火にかけているとき居眠りをしたりする可能性もあるのです。
安全性という面では、オール電化が上回っています。

オール電化とガス併用の基本料金比較

一般家庭に必要な電力・ガスの目安は、オール電化で60A以上、ガス併用だと30A&30立方メートルほどです。
東北電力で契約できるオール電化向けの電力プラン「よりそう+スマートタイム」、一般家庭向けの電力プランである「従量電灯B 30A」、東北ガスから提供されている「都市ガス」「LPガス」それぞれの基本料金を比較すると、以下のようになります。※1 ※2

◯オール電化(よりそう+スマートタイム)

- 月額
電気 4,356円
ガス 0円
合計 4,356円

◯都市ガス併用(従量電灯B 30A+都市ガス)

- 月額
電気 1,108円
都市ガス 891円
合計 1,999円

◯LPガス併用(従量電灯B 30A+LPガス)

- 月額
電気 1,108円
LPガス 1,980円
合計 3,088円

※1 東北電力:一般のご家庭向けプラン
https://www.tohoku-epco.co.jp/dprivate/plan/home/
※2 東北ガス株式会社:都市ガス・コミュニティーガス・LPガスの料金案内
https://www.tohoku-gas.co.jp/gas.html

オール電化とガス併用のランニングコスト比較

オール電化とガス併用のランニングコストを比較するために、両者の電気料金も見ていきましょう。
なお、東北電力では2024年4月1日より電気料金の調整が行われるため、ここでは新料金で計算をしています。

オール電化の契約プラン「よりそう+スマートタイム」は、
・平日昼間:1kWhあたり36.86円
・平日の夜間・休日:1kWhあたり29.86円
と、夜や休日に電気代が安くなるシステムです。※1

一方、ガス併用時に利用する「従量電灯B」の電気料金は、
・120kWhまで:29.62円
・120kWh~300kWh:36.37円
・300kWh以降:40.32円
と、使えば使うほど高くなっていく仕組み。※1

2021年のデータを使った東北電力の電気料金シミュレーションによると、3人世帯の電気使用量は、オール電化の場合433kWh~1,191kWh、ガス併用だと222kWh~534kWhなので、
・オール電化の電気代:1万2,929.38円~4万3,900円
・ガス併用の電気代:7,264.14円~1万9,535.88円

が電気料金の目安となります。※3

また、一般家庭で30立法メートルのガスを使用する場合、
・都市ガス:7,202.78円
・LPガス:1万2,484.45円
必要です。※2

上記の結果をまとめると、以下のようになります。

- 月々のランニングコスト
オール電化 1万2,929.38円~4万3,900円
都市ガス併用 1万4,466.92円~2万6,738.66円
LPガス併用 1万9,748.59円~3万2,019.45円

※3 東北電力:お住まいの県や世帯人数を選んで、チェック!
https://www.tohoku-epco.co.jp/energy_saving_cp/2022summer/checksheets.html

災害時の使い勝手やメンテナンス性を比較

オール電化の給湯器は、災害時にタンク内のお湯や水を生活用水として使えます。
また、太陽光発電システムがあれば、停電中も電気の利用が可能です。
IHクッキングヒーターのメンテナンスも、使用後に上面を拭き上げるだけなので、お手入れも楽になります。

ガス併用の場合、ガス管さえ生きていれば、停電中でも料理や入浴が可能です。
ただし、災害時ガスの復旧には時間がかかりますし、ガスコンロ周りの定期的な掃除や、給湯器のメンテナンスが必須です。

オール電化が向いているのはこんな方

オール電化は、以下のような方に向いています。
・昼間家にいない
・火災のリスクを少しでも下げたい
・光熱費を一本化したい
・ガスコンロの掃除が面倒

オール電化のプランは、日中の電気代が高いので、テレワークなどで昼間家にいる時間が長い場合はおすすめできません。

ガス併用が向いているのはこんな方

ガス併用が向いているのは、以下のような方です。
・外出が少なく昼間家にいる
・ガス式の調理器具や暖房器具を手放せない
・都市ガスの利用エリア内に住んでいる
・初期費用を抑えたい
・オール電化の設備を置くスペースがない

火災のリスクはありますが、昼間に料理をしたりエアコンを使ったりするなら、ガス併用を選ぶことで光熱費を抑えられます。

まとめ

オール電化は夜間や休日の電気代が安く、ガスの基本料金が不要なので、平日家にいない時間の長い方なら電気代・光熱費両方の節約が可能です。

一方、ガス併用は、時間に関係なく電気やガス使った分だけお金がかかるので、日中家で過ごす時間が長い方に向いています。

どちらにもそれぞれのメリットがあり、コストパフォーマンスも世帯人数等によって変わってくるため、オール電化かガス併用か迷ったときは、ご自身の生活に合うプランを選びましょう。

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