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火災保険はいくらかけるのがベスト?火災保険の概要やポイントを解説

2023.07.27

火災保険はいくらかけるのがベスト?火災保険の概要やポイントを解説

持ち家を火事や災害の被害から守るためには、火災保険が必要です。
しかし、一口に火災保険といっても、保険会社もさまざまですし、保険金額や補償の内容などもプランによって違います。

そこで重要になってくるのが、自分に合った火災保険の選び方を知ることです。
今回は、火災保険はいくらかけるのがベストなのかを判断できるように、火災保険の概要や地震保険との違い、火災保険選びのポイントなどを解説します。

火災保険とはどういうものか?

●火事や災害で受けた被害を補償してくれる住宅保険

火災保険とは、火事を始めとした各種災害で家や家財が傷ついたとき、補償が出る保険のことです。
契約するプランや特約等にもよりますが、例えば隣家からのもらい火で家が全焼した場合、火災保険に入っていれば保険金で家を再築できます。
火災保険未加入だと、災害などで家が半壊・全壊したとしても一切補償を受けられないので、家や家族を守るために保険をかけましょう。

●建物の補償と家財の補償がある

火災保険のプランは、「建物の補償のみ」「家財の補償のみ」「建物と家財両方の補償」の3種類に分かれています。

建物の補償範囲は、住まいの壁・屋根・柱といった骨組み、ドアや窓、敷地沿いの門や塀にエアコン・浴槽などを含む建物全体。
一方、家財に含まれるのは、「家の中にあって動かせるもの全般」となります。
たとえば、家具や家電、自転車に衣類、食器などが被害を受けたとき、火災保険の家財補償に入っていると、保険金が下りるわけです。
ただし、明記物件といって、30万円以上の価値がある物品に関しては、加入時に申請していないと最大30万円までしか補償されません。

保険会社によって補償の範囲は異なるため、火災保険を検討するときは、必ず補償の詳細を確認しましょう。

火災保険と地震保険の違いは?

●火災保険は原則必須で地震保険は任意加入

火災保険と地震保険の違い、一つ目は、任意の保険かどうかです。
基本的に、家を買う場合は火災保険に加入する必要があります。
なぜなら、住宅ローンの申し込み要件として、火災保険の加入を求められるからです。
中古住宅を現金一括購入するなら、火災保険に入らないという選択もできますが、あまり現実的とはいえないでしょう。
一方、地震保険は任意加入なので、入るかどうかは家の買い主が自由に決められます。
ただし、地震保険は単独加入できない保険です。
火災保険と一緒に加入するか、火災保険の加入後、地震保険を追加するかの2択であることは、覚えておきましょう。

●火災保険でカバーできない被害を補償するのが地震保険

火災保険と地震保険の違い、ふたつ目は保険の補償範囲です。
地震保険は、火災保険では補償してもらえない、「地震や地震によって起きた津波・火災・損壊等の被害」に対して、補償を受けられる保険となっています。
なぜ火災保険が地震の補償をしていないのかというと、地震による被害は範囲が広く、民間の保険会社では到底補償しきれないからです。
地震被害に備えるなら、地震保険に加入する必要があります。

火災保険の加入期間

火災保険の加入期間は、原則年単位です。
1年契約から最長で5年契約まで、契約時に選べるようになっています。
もともとは10年の長期契約も可能でしたが、頻発する災害によって補償の利用者が増えたことで、保険会社側が収益の見通しを立てづらくなり、2022年10月から5年超の契約プランがなくなりました。
加入する際に契約年数を決め、一定年数毎に更新していくことになります。

火災保険の保険料はどう決まるのか

火災保険の契約後に支払う保険料は、主に建物の構造と評価額で決まるのが一般的です。
建物の構造とは、その建物がどういう方法で建てられたのかを示す基準で、M構造(マンション構造)・T構造(耐火構造)・H構造(非耐火構造)の3種類に分類されます。
M構造は火災に強い鉄筋コンクリート造のマンションなど、T構造は鉄筋コンクリート造や鉄骨造の一戸建て、H構造は耐火建築でない木造住宅を指しており、M構造・T構造・H構造の順に火事等に強いです。
そのため、保険料はM構造が安く、H構造だと高くなります。

また、保険金額を決める際、重要なのが建物や家財の評価額です。
火災保険の保険金は、再調達価額といって、「同じ建物を、物価の変動込みで今再建する場合に必要な金額」を設定するのが主流となっています。
当然、高額な建物や家財であればあるほど、高額な補償が必要になるため、保険料も高いです。

火災保険の補償範囲はどこまで?

火災保険では、一般的に以下のような被害の補償をしてもらえます。

  • 火災:火事による被害
  • 落雷:落雷による被害や電化製品の故障など
  • 破裂・爆発:ガス漏れによる爆発被害など
  • 風災・ひょう災・雪災:台風や積雪によって起きた被害
  • 水災:豪雨や台風による洪水、床上浸水などの被害
  • 水濡れ:雨漏り等による水濡れ
  • 落下・衝突:何らかの物体が落ちてきたり飛んできたり自動車が突っ込んできたりした場合の被害
  • 盗難:空き巣等の被害
  • 騒じょう・集団行動:デモ等による被害

最もスタンダードな補償は、火災・落雷・破裂・爆発の4種類です。
プランによっては、風災・ひょう災・雪災を含む7被害が基本補償になっている場合もあります。

火災保険の保険料に影響する要素

構造と評価額以外で、火災保険の保険料に影響するのは、
・特約の数
・所在地
・築年数
です。

特約を複数付けたり、ハザードマップ上で災害リスクの高いエリアに家があったり、築年数が古かったりすると、火災保険料は高くなります。
エリアによって、また築年数によって重点的に補償しておきたい内容は変わってくるため、火災保険の保険料を抑えたいなら、定期的なプランの見直しを行いましょう。

火災保険を選ぶ際のポイント

●相見積もりを取る

火災保険の保険料は、保険会社によって違います。
火災保険をできるだけ安くしたい場合は、相見積もりを取り、様々な火災保険の会社やプランを比較することが重要です。
火災保険の中には、お得なキャンペーンを行っているものもあります。
家を持っている限り火災保険は入っておいたほうが良い保険なので、火災保険を契約した後も、より良いものが出ていないかチェックする習慣を作りましょう。

●補償や特約を取捨選択する

保険は「何かあったときの備え」です。
予算が無尽蔵にあれば、補償の万全な火災保険をおすすめしますが、家計のやりくりを考えると、火災保険料を安く抑えておくに越したことはありません。
そこで重要なのが、補償や特約の取捨選択です。
たとえば、台風の直撃リスクが少ない地域で、頑丈な鉄筋コンクリート造の家を買えば、風災・ひょう災・雪災の補償を外して保険料を節約できます。

●5年契約を結ぶ

火災保険は、長期契約をすると1年単位の保険料が安くなるので、1年契約ではなく5年契約をするのがおすすめです。
長期契約にすれば、火災保険の更新頻度も減らせます。

ただ、どの程度家計に余裕があるかはご家庭次第です。
出費が多いときは1年契約、家計に余裕ができたら5年契約にするなど、予算に合わせて火災保険の契約年数を決めましょう。

まとめ

持ち家の火災保険は、「必要最低限の補償を付ける」のが基本です。
極端な話ですが、2,000万円の家に3,000万円分の補償を付けても、保険料をムダにしてしまいます。
住む場所や物件によって備えておくべき災害のリスクは変動するので、火災保険選びでは、「この家に必要な補償は何か」を考えることが重要です。
相見積もりをしたり、特約や補償の取捨選択をしたり、長期契約にしたりして、火災保険料をできるだけ安く抑えましょう。

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