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column 277.
立地の良い土地こそ早く売るべき!「一等地」を狙う地面師の恐怖とは2019-05-09
プロの地面師グループに目をつけられたら、被害を防ぎ切るのは困難です。 今回は、地面師による被害の恐ろしさや、地面師に狙われやすい土地の種類、地面師被害に備えて地主が知っておきたい豆知識等をご紹介します。 地面師とは
不動産業界で活動する詐欺師の中でも、特に「土地」を狙った犯行を中心に行うのが「地面師」です。あたかも自分が土地の持ち主であるかのように振る舞って他人の土地を売ったり、他人の土地を担保に大金を借りて持ち逃げしたりします。 土地の整備が進み、詐欺の手口が広まることで地面師被害は落ち着いていました。しかし、近年にかけて再び地面師による犯行が増えつつあるのです。 地面師によるなりすまし被害は現代でも続いている●2013年には大手ホテルチェーンが13億円をだまし取られている2013年、全国展開する大手ホテルチェーンが約13億円を地面師にだまし取られました。
地面師が「土地の所有者からは了解を得ている」といって、ホテルの建設に最適な一等地の売却話を持ちかけたのが事件の始まりです。 ●2017年にはハウスメーカーも63億円をだまし取られている
2017年には、某ハウスメーカーもおよそ63億円を地面師にだまし取られています。 この事件では、本来の所有者が入院しているタイミングを狙って、地面師が土地所有者の印鑑証明やパスポートなどを偽造して本人になりすまし、決して売らないことで有名な一等地の売却話をハウスメーカーへ持ちかけています。なりすまし犯の女性や首謀者とみられる人物は逮捕されているものの、盗まれた巨額のお金は戻っていません。 ●首都圏を中心に地面師被害が発生している
地面師の被害は、首都圏を中心に発生するケースが多いです。 技術の発展によって高度な偽造書類を作れるようになり、インターネット等の発達で大きなグループを組んで役割分担し、詐欺の計画を立てられるようになったことから、大規模な犯行が続いています。 小さい地面師詐欺を何度も働くよりも、一度の取引で何億円もだまし取った方が警察に捕まるリスクも少なく稼ぎも良いため、首都圏の一等地は狙われやすいのです。 地面師に狙われやすいのはどんな土地?●高齢者が所有している一等地
地面師は、基本的に高く売れる土地を狙います。 外部の人間と付き合いが多い現役世代と違い、夫婦だけで生活していたり一人暮らしをしていたりすれば、詐欺の準備をしていても気づかれにくいものです。もし、高齢の親族が一等地を持っている場合は、成年後見制度等を使って財産を適切に管理しましょう。 ●登記上の所有者が住んでいない土地
所有者が別の場所で暮らしている場合、売買契約前の内覧で所有者になりすましていることが露呈しにくいものです。 さまざまな専門家をそろえるプロの不動産業者も相次いで地面師にだまされているため、住まない一等地を持っている場合は早めに対策を取りましょう。 ●抵当権のついていない土地
住宅ローンの支払いが終わっていて抵当権のない土地も、地面師に狙われやすい傾向にあります。なぜなら、所有者や所有者になりすました人さえうなずけば、売却手続きを進められるため。 地面師被害に遭わないためにできることはっきりいって、地面師被害を個人レベルの対策で100%防ぐ方法はありません。どれだけ注意していても、印鑑証明や本人確認書類を偽造されれば大切な不動産をだまし取られてしまう可能性があるからです。 そのため、地面師対策は、「被害に遭う前に一等地を売って現金化する」ことをおすすめします。高額な一等地を売ったお金で複数の物件を買えば、地価が下がった場合のリスク対策も可能です。 まとめインターネットやデジタル技術の発展、一等地所有者の高齢化などを受けて、大規模な地面師グループによる詐欺被害が続いています。 不動産のプロすらだます地面師たちに対抗するのはとても難しいので、管理できていない一等地がある場合は早めに売ってしまいましょう。 当店では、不動産売却から不動産の運用まで幅広く相談を受け付けております。地面師の被害から財産を守りたい人は、ぜひ一度当店へご相談ください。 |