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column 743.
建築面積・延床面積・敷地面積それぞれ何が違うの?2021-04-07
不動産広告には、「建築面積」「延床面積」「敷地面積」といった建物や土地の広さを表す情報が掲載されています。 ここでは、建築面積・延床面積・敷地面積それぞれの定義を説明するとともに、法令に遵守した物件を購入する上で知っておきたいポイントを紹介します。 建築面積とは
建築面積とは、「建物を真上から見たときの面積」を指す言葉です。
建築面積には、壁や柱の部分も含まれます。 ●建築面積は「建ぺい率」の計算に使う
建築面積は、主に「建ぺい率」の計算に使われます。 建ぺい率をオーバーした家は違法建築とみなされ、住宅ローンの審査に通らなかったり増改築ができなかったりといったペナルティが課せられるので、注意が必要です。
なお、その土地で建てられる最大の建築面積の求め方は、以下の通りです。 延床面積(建物面積)とは
延床面積とは、各フロアの床面積を足した広さのことです。
なお、不動産会社によっては延床面積のことを「建物面積」と呼ぶところもあります。 ●延床面積は「容積率」の計算に使う
延床面積は、主に「容積率」の計算で用いられます。
容積率はフロア数が増えるほど高くなります。
なお、その土地で建てられる最大の延床面積の求め方は、以下の通りです。 敷地面積(土地面積)
敷地面積とは、「土地を真上から見たときの面積」を指す言葉です。
敷地面積は、建ぺい率や容積率を求める時の元となる指標です。 ●登記簿面積と異なる土地もある
古くから継承される土地のなかには、実際の面積である「実測面積」と、登記簿に記載された「登記簿面積」が異なる物件もあります。
登記簿面積は、登記簿を作った時に計測したデータが記載されています。
また、古くからある土地には、隣地との境界があいまいな物件も散見されます。 建築面積を求めるときの注意点
建築面積は、「柱や壁、屋根に囲まれた建造物はすべて含まれる」という点は、覚えておきたいポイントです。 これらの建造物を増築するときは、建ぺい率がオーバーしないかを確認した上で計画することが大事です。 ●バルコニーやテラス、屋外階段などの建築面積の扱い
建築面積は「建物を真上から見たときの面積」ですから、外壁から突き出したバルコニーやテラス、軒やひさしといった空間も含まれます。
たとえば、長さ1メートル以内の軒やひさしであれば、建築面積に含まずに建ぺい率を算出できます。
また、屋外に階段を設置する際には、階段の仕様によっては建築面積に含む場合があります。
建築面積に含むかどうかは法律で細かく定められており、一般の人には判断が難しい点もあります。 延床面積に含まれない空間は?容積率にも、「一定の条件を満たす空間は延床面積に含まない」という緩和措置があります。 以下の部分は緩和措置が適用される場合がありますから、上手に活用しながら広々とした住空間を手に入れましょう。 ●ベランダ・バルコニー
ベランダやバルコニーは、建ぺい率だけでなく、容積率にも緩和措置があります。
・壁や柱で囲まれていないこと
奥行き2メートル以内のベランダやバルコニーは、延床面積の計算には含みません。 ただし、1メートルを超える部分は建築面積に含まれるため、建ぺい率には注意が必要です。 ●ロフト以下の条件を満たすロフトは、小屋裏収納の扱いになるため延床面積にカウントされません。
・天井の高さが1.4メートル以下
たとえば、床面積が50平方メートルのフロアの場合、ロフトの広さが25平方メートル未満であれば延床面積に含まれず、事実上75平方メートルまでの空間を確保できます。 ●吹き抜け吹き抜けは、上階部分の床面積を削れるため、容積率を抑えながら開放的な空間を演出できます。
ただし、床がないため上階に作れる部屋の広さが限られます。 ●出窓
出窓は、小物や観葉植物を置いたり室内の採光を改善したり、内窓を設置して断熱性を高めたりと、快適な空間づくりに適したアイテムです。
・出窓の下端が床から30センチ以上の位置にある
見付面積とは、外壁から突き出た部分の壁面積のことです。 ●ビルトインガレージビルトインガレージは、駐車スペース以外にも、趣味の空間や子どもの遊び場として活用する人も多く、人気が高まっています。
容積率の緩和条件は、「延床面積の5分の1までの広さ」であることです。 ●地下室地下室も、以下の条件を満たせば容積率の緩和措置に適用されます。
・地面から1メートル以内に天井があること
地下室の天井近くの外壁に窓を設置すれば、昼間は明り取りができます。 ●屋外階段
屋外階段も、仕様によっては延床面積に含まれないことがあります。
屋外階段も除外規定は法律で細かく定められており、一般の人には判断が難しいです。 まとめ
建築面積・延床面積・敷地面積などの広さに関する言葉は、これから家を建てる方だけでなく、将来の増築・リフォームにも重要な情報です。
こうした夢を実現するには、それぞれの面積の正しい意味を理解した上で、建ぺい率や容積率との関係など基本的な情報を覚えておくことも大切です。 わからないことがあれば、当社スタッフが丁寧にお伝えいたします。
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