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column 834.
マンションでピアノは弾ける?防音対策や考慮したいポイント2023-02-14
ピアノは優雅なイメージの楽器ですが、実は防犯ブザーやカラオケの室内、犬の鳴き声くらいの音量が出る楽器でもあります。 十分な対策を取らずにマンションでピアノを演奏すると、騒音トラブルで隣近所からクレームが入ってしまう恐れがあるので、自宅でピアノを弾くなら防音対策が必須です。 マンションでのピアノを弾きたいなら管理規約を確認しよう
マンションのような集合住宅は、楽器の演奏について管理規約でルールを作っているのが一般的です。 「時間帯を区切れば楽器演奏可」「24時間楽器演奏可」「楽器演奏禁止」「楽器演奏は可だがピアノなど生音の大きな楽器は禁止」などマンションによってルールが違うため、マンションを選ぶときは必ず管理規約をチェックしましょう。 DIYや個人レベルでできる防音対策●防音室の購入・レンタル
個人でできる防音対策の中で、最も効果が高いのが、防音室の導入です。 防音室は、気密性と防音性の高い組み立て型の部屋で、室内に置くと外に漏れる音を大幅に軽減してくれます。 防音性能の高い商品なら、「ピアノの音がうるさい」というクレームの大半を回避できるでしょう。 ●すべての壁に防音壁を取り付ける
ピアノの音が響く原因には、「空気を伝って広がる音」と「床や壁などを伝って広がる振動音」の2種類があります。 防音の基本は、隙間をなくして漏れ出る音を減らし、振動音を減衰できるよう壁や床を分厚くすることなので、自宅でピアノを練習する場合は、壁の全面に防音壁を取り付けましょう。 防音壁を取り付ける際、簡単なのは測ったサイズ通りの防音壁を送ってくれる、市販の商品を利用することです。 ●防振マットを敷き詰める
床等を伝わる振動音は、防音するのが難しいです。 ピアノを弾くときは、鍵盤を押す音やペダルを踏む音など、多くの振動音が発生します。 防音をしても防振対策をしていないと、床や壁経由で周囲に音が漏れてしまうので、ピアノの下に振動を防ぐマットやカーペットを敷きましょう。 防振マットは、ホームセンターや防音グッズの専門店で購入できます。 ●防音カーテンや防音のパーテーションを使う
市販の防音カーテンや防音のパーテーションは、空気を伝わって広がる音を防ぐ効果が高いです。 外からの音も聞こえづらくなるため、防音カーテンや防音パーテーションを使うとピアノの演奏にも集中できるようになるでしょう。 ●二重窓や隙間テープで窓やドアの隙間を埋める
マンションの部屋は、密閉されているようで、案外隙間があります。 窓のサッシやドアと枠の間など、ピアノを置いている部屋の隙間を隙間テープなどで埋めると、多少部屋の外に漏れる音を軽減できるのでおすすめです。 予算に余裕がある場合は、窓の内側に後付けの窓を取り付けたり、ドアを防音仕様で重量のあるものに取り替えたりしても良いでしょう。 近隣住民に断りを入れて練習時間を固定する 多くの人は、知り合いが騒いでいてもうるさく感じませんが、顔も名前も知らない第三者が騒がしくしているとイライラして我慢できないものです。 つまり、近隣住民に挨拶やお断りを入れ、顔見知りになっておけば、それだけでピアノを演奏した後のクレームが少なくなるのです。 ピアノの種類別に見る防音対策●電子ピアノ電子ピアノは、音をヘッドホンやイヤホンから出せるように設定できるので、防振対策が重要です。 ほかの種類のピアノに比べて本体重量が軽く、演奏していると本体がガタガタと動いてしまうため、下に分厚い防振マットなどを敷き、振動音が階下や周囲に広がらないよう工夫しましょう。 また、夜に練習するときは、鍵盤を優しく叩くようにするだけでも打鍵音が小さくなります。 ●アップライトピアノアップライトピアノは、ピアノの背面に音を大きく響かせるための共鳴板が設置されているので、床への防振対策とは別に、背面の防音対策が必須です。 アップライトピアノの後ろをふさぐように吸音材と遮音材を取り付ければ、生音そのものを小さくできます。 また、消音ユニットと呼ばれる商品を取り付けると、ペダルや鍵盤を叩いたときに動くハンマーの動きを途中で止められるので、打鍵音やペダルを踏んだときの音を防音可能です。 ●グランドピアノ
グランドピアノは、ピアノの中で一番サイズも音も大きい楽器なので、防音性能の高い防音室の導入をおすすめします。 ただ、それでもピアノの振動音等を完全には防げません。 防音室を入れる部屋の防音も、充実させましょう。 音を気にせずにピアノを弾きたいなら電子ピアノがおすすめ自宅で音を気にせずピアノを弾きたい場合、電子ピアノがおすすめです。 生音が出てしまうアップライトピアノやグランドピアノと違って、電子ピアノは本体で音量を調整できますし、ヘッドホンを使えば無音で練習できます。 外に出す音をゼロにしても、鍵盤やペダルなどの振動音は防げないので、振動対策は必須ですが、出す音が小さければ防音対策もしやすいです。 まとめ
防音対策を充実させれば、マンションでもピアノを楽しめます。 ただし、どれだけ防音対策に気を使っても、多少は音が漏れてしまいます。 いつ誰に迷惑をかけるか分からない以上、集合住宅でピアノを弾くなら、隣近所の理解を得ておくに越したことはありません。 |