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専任媒介と一般媒介はどちらがいいの?それぞれのメリット・デメリット

2018-11-26

専任媒介と一般媒介はどちらがいいの?それぞれのメリット・デメリット

不動産を売るとき、不動産業者と結ぶ契約のことを「媒介契約」といいます。
媒介契約には「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があり、それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握した上で決めることが大切です。

ここでは、契約内容の違いや選ぶときのポイントなどを解説します。

媒介契約とは?

媒介契約とは、売主に代わって不動産業者へ売却を依頼する時に結ぶ契約のことです。
不動産を売るには、宣伝広告や移転登記の手続きなどさまざまな業務が発生します。
これらのサポートを不動産業者へお願いするのが、媒介契約です。

契約時には、不動産会社に仲介手数料を支払います。
業者経由で不動産を売却するときには必ず結ぶものですから、契約内容を確認した上で締結することが大切です。

一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の違い

媒介契約には、「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があります。
それぞれの違いをまとめると、次の通りです。

一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
他社との同時契約 あり なし なし
自分で買い主を見つける OK OK NG
レインズへの登録義務 なし あり
(7日以内)
あり
(5日以内)
売主への定期報告義務 なし あり
(2週間に1回以上)
あり
(1週間に1回以上)
契約期間 自由 最長3ヵ月 最長3ヵ月

一般媒介契約の特徴

媒介契約の中で、最も条件のゆるい契約形態が、一般媒介契約です。
売主から見た場合、複数の業者と契約し並行して進めることもできるため、より広く買主を集められることが期待されます。

また、売主自らが買主を見つけてきても構いません。契約期間も自由です。
不動産業者から見ても、売主に対して売却活動を報告する義務がなく、物件情報データベース(レインズ)に登録する義務もありません。
売主・不動産業者の双方で自由度の高い契約といえます。

専任媒介契約の特徴

一般媒介契約の内容を少し制限したのが、専任媒介契約です。
専任媒介契約でも、売主が買主を見つけることはできますが、一度に契約できる不動産業者は1社のみです。

その代わり、不動産業者は契約締結後7日以内に物件情報をレインズに登録することが義務づけられています。
また、売却活動を2週間に1回以上、売主に対して報告する義務も負います。

特定の業者経由で買主を見つけることを約束する代わりに、不動産業者の責任が重くなるのです。
万が一、この義務を業者が果たさなかった場合は、業者を訴えたり媒介契約の解除を求めたりすることも可能です。

なお、専任媒介契約は契約期間が最長3カ月と決まっています。
その間に売却できなければ再契約をして売却活動を続けてもらうこともできますし、ほかの業者と契約し直すことも可能です。

専属専任媒介の特徴

専属専任媒介は、売主・業者の双方が重い義務を負う契約形態である点が特徴です。
売主から見れば、他社と媒介契約を結べないだけでなく、売主が買主を見つけることも認められません。

業者側にも、レインズへの登録は契約締結後5日以内にすること、売主への定期報告は週1回以上など、制限が厳しくなります。
より手厚い売却サポートを受けられるという点で、売主にはメリットがあるでしょう。

一般媒介のメリット・デメリット

媒介契約ごとの特徴をお伝えしたところで、それぞれのメリット・デメリットについて見ていきます。

一般媒介契約の3つのメリット

一般媒介契約のメリットの一つは、「一度に複数の業者へ依頼できること」です。
仲介手数料は買主を見つけた業者のみに支払いますから、業者の競争意識が芽生え、より良い条件の買主を探してくれることが期待されます。

また、複数の業者に依頼することで「業者選びのリスクを分散できること」もメリットといえます。
仮に売却活動に消極的な業者を選んだとしても、積極的な不動産業者が売主を見つけてくれる可能性があるでしょう。

もう一つのメリットとして、「売却活動が公にならない」点も挙げられます。
何らかの事情で物件情報を公表したくない人なら、レインズへの登録義務がない一般媒介契約であれば、近所などに知られず売却活動を進められます。

一般媒介契約の3つのデメリット

レインズへの登録義務がないため、売却物件の情報が広く知れ渡らず「好条件で売却できない可能性がある」点は、デメリットといえます。

また、「定期報告義務がないこと」もデメリット。
一般媒介契約は業者間の競争心をあおる一方で、売主が見つからないと仲介手数料を得られません。
そのため、物件によっては売却活動を積極的に行ってくれないことも考えられます。

また、複数の業者と売却活動を進めるため、「各業者とのやり取りや情報の管理が大変」なこともデメリットでしょう。
各社の売却活動の内容や買い手の反応などが見えにくく、価格の見直しなどの販売戦略が練りづらくなります。

専任媒介のメリット・デメリット

続いて、専任媒介契約のメリット・デメリットを紹介します。

専任媒介契約の3つのメリット

専任媒介契約は、「買主が早く見つかりやすい」ことがメリットの一つです。
不動産業者から見れば必ず仲介手数料を得られるため、一般媒介契約よりも積極的に売却活動をしてもらえます。
レインズにも登録されますから、早く売れる可能性が高まるでしょう。

買主を自分で見つけられる」点も、専属専任媒介契約と比べたメリットです。
一般媒介契約と比べても、売却活動に注力する業者にサポートしてもらいながら自分でも売却活動ができるので、より好条件で売れることが期待されます。

一般媒介契約と比べたもう一つのメリットとして「売却活動の負担軽減」も、売主にはうれしいポイント。
定期報告義務があるので売却活動の状況を把握しやすいですし、業者とやり取りする手間も省けます。

専任媒介契約の2つのデメリット

不動産業者の手腕に左右されやすい」ことが、専任媒介契約のデメリットの一つです。
不動産業者にも得意・不得意がありますから、売却が不得意な業者を選ぶと、なかなか売れなかったり売却価格が下がったりすることもあります。
実績などの確認をした上で業者を選ぶことが大切です。

また、「囲い込みのリスクがある」ことも、知っておきたいポイント。
囲い込みとは、他社に契約されるのを防ぐ行為のことです。たとえば、ほかの不動産業者から売却物件の照会依頼があっても、「商談中」などの理由で情報提供を断る業者もいます。

不動産業者から見れば、売主・買主の両方から仲介手数料を得ることで、利益を最大化できます。
つまり、買主からの手数料を他社に取られないように「囲い込み」をされることで、売却に時間がかかることも考えられるのです。
こうしたリスクを防ぐうえでも、信頼できる不動産業者を選ぶことが大切です。

専属専任媒介のメリット・デメリット

一般媒介や専任媒介と比べたときの専属専任媒介のメリット・デメリットをお伝えします。

専属専任媒介契約のメリット

専属専任媒介のメリットは、「不動産業者が全力でサポートしてくれる」ことです。
専属専任媒介契約は、契約後5日以内にレインズへ登録する義務があり、売り主への定期報告も週1回以上と決まっています。
業者側の負担が重い分、優先的に売却活動を進めてもらえるので好条件での売却が期待されるでしょう。

また、「相談に乗ってもらいやすい」こともメリット。
業者と密に連携できるため質問や相談が気軽にでき、納得のいく売却活動がしやすいといえます。

専属専任媒介契約のデメリット

不動産業者任せになってしまう」ことが、デメリットです。
専任媒介契約は、売主が買主を見つけることができません。

好条件で買ってくれる買主を自分で見つけたとしても、専属専任媒介を交わした業者経由でしか売買契約が結べないのです。
売り主側の自由が制限されてしまう点では、注意が必要です。

一般媒介契約が向いているケース

一般的に「好立地・好条件」の物件は、一般媒介で契約した方が良いといわれます。
こうした物件は需要が高く、複数の不動産業者に売却活動をしてもらうことで、より早く・より高く売れるでしょう。
「駅に近い」「築浅」といった人気のある物件は、一般媒介契約を選ぶことをおすすめします。

専任媒介契約・専属専任媒介契約が向いているケース

売却活動に関して特にこだわりがなければ、専任媒介契約で問題ないでしょう。
一般媒介より自由度が低いものの、自分で買主を探すこともできますし、定期報告義務もあるので十分なサポートを受けられます。

「忙しいので売却活動をすべて任せたい」という方や、「専任媒介で契約したけど満足できなかった」という方なら、専属専任媒介での契約をおすすめします。
「築年数が古い」「駅から遠い」といった売却難易度の高い不動産も、専属専任媒介で契約した方が売れる確率が高まります。

よくある質問

Q 不動産業者に支払う手数料は、一般媒介・専任媒介・専属専任媒介で違うの?

A.基本的には、どの媒介契約でも手数料は同じです。

不動産業者に対する仲介手数料は、宅地建物取引業法(宅建業法)で上限額が定められています。
上限額は成約価格にもよりますが、400万円を超える場合は「成約価格×3%+6万円」で求めます。この上限以内であれば、契約内容に関わらず業者が自由に決められます。

Q 契約期間中に解約はできる?

A.専任媒介・専属専任媒介には、契約期間が3ヵ月と決まっています。

この期間内に売主側の都合で解約することは、原則できません。
どうしても解約したい時は、違約金や売却活動の費用の償還を求められることがあります。
ただし、不動産業者の都合で契約を解除するときは、違約金などは発生しません。

まとめ

媒介契約の選び方は、「売却物件の立地や状態」と「不動産業者に求めるサービス内容」によって変わります。
駅近の築浅物件であれば、一般媒介でも早期売却が期待できるでしょう。
逆に、郊外で築年数の古い物件だと、手厚いサポートが受けられる専属専任媒介の方が売れるかもしれません。

ただし、不動産売却で重要なのは、信頼できて売却を任せたいと思う業者と契約することです。
どの媒介契約であっても、業者選びに失敗すると満足の行く売却結果にならないでしょうから、複数の業者に見積もりを依頼し、査定額のほかにも対応や実績を比べた上で、媒介契約を決めることが大切です。