不動産売却の成功を手にするコツは、信頼できる不動産業者と契約を交わすこと。
ただし、世の中には無数の不動産業者がありますし、各社はそれぞれ会社の規模や仲介の実力も大きく違います。
「信頼できる不動産業者と契約すべき」と言われても、正直どの業者が良いのかわからないという人が大半でしょう。

そこでこの記事では、信頼できる不動産業者選びのポイントを解説していきます。

●不動産売却では手続きの大半を業者に委任する

不動産売却では、物件の査定から物件広告サイトへの情報登録、売買契約書作りといった手続きのほとんどを業者に任せるのが一般的です。
そのため、実力があって仕事の早い不動産業者と出会えれば、スムーズに売却手続きを終わらせられます。
売却手続きのスムーズさは、買主探しや買主との価格交渉でも役立つ要素の一つ。
仕事のできる不動産業者は、抱えている顧客数も多いため、その分より良い買主と出会える確率も高くなります。

●個人で物件の宣伝や契約書作りをするのは難しい

ここで、「もし売却手続きを自分ですれば、仲介手数料も節約できてお得なのでは」と考える方もいるでしょう。

しかし、業界経験のある人でもない限り、不動産売却に必要な各種手続きを、ゼロからすべて自分でまとめるのは困難です。
売買契約書ひとつ取ってみても、契約書の文言に問題があると、売却前後でトラブルになってしまいます。

また、物件の売り出し価格をいくらにするのか、どういう人を想定して広告をすれば良いのかといった点もわかりません。
売却手続きを個人で進めるのが難しいからこそ、不動産業者の実力が重要になってくるのです。

●類似物件の売却実績を見せてもらう

不動産業者を探すときは、公式サイトや面談を通じて、類似物件の売却実績を見せてもらいましょう。
「過去に同じような物件をいくらで売ったのか」がわかれば、不動産業者同士の比較もしやすくなります。

また、売却実績を見せてもらえば、本当は実力がないにも関わらず、強気の営業トークを仕掛けてくる業者と契約してしまう心配もありません。

●売却プランを提案してもらってその内容を比較する

気になる不動産業者がいくつかある場合、試しに売却プランを出してもらうのもおすすめです。
売却実績の豊富な不動産業者は、多数の案件を扱っているため、さまざまな状況に対応した売却プランをストックしているもの。
定価が存在しない不動産売却では、売却プラン次第で価格や売却期間が大きく変わるケースも多いので、迷ったときは一度質問してみましょう。

●複数の業者から相見積もりを取る

手っ取り早く信頼できる不動産業者を探すポイントは、相見積もりを取ることです。
不動産売却における見積もりの査定額は、業者ごとに異なります。
中には、契約を取るためにわざと相場より高い査定額を出し、集客している不動産業者も存在するため、リスクを抱えた業者との契約を避けるためにも、相見積もりを取りましょう。

複数の業者から見積もりを取り、査定額の平均を出せば、明らかに平均より高い査定を出している業者を避けられます。

●相談時に営業マンの対応や資格の有無をチェックする

相見積もりを取る際に、営業マンの態度・対応をチェックするのもおすすめです。
たとえ実力や実績があっても、営業マンとの相性が悪いとやり取りの度にストレスを感じてしまいます。
営業マンを信頼できず、相談すべきことを相談できなかったり、不満や疑念を抱えたまま取引を続けたりしても、良い結果にはつながりません。

また、宅地建物取引士資格の有無も重要です。
営業マンとして仕事をするうえで、宅建資格は必ずしも必要なものではありません。
しかし、宅建は公正な不動産取引に必要な知識をまとめた資格なので、「宅建を持っている」ことで、適切な知識や向上心の有無をチェックできます。

●創業年数の長い業者を選ぶ

不動産業者は、店舗を持つ地域で活動するため、「地域住民の評判・評価」の影響が大きいです。
あくどいやり方を続けていると、地域で悪評が出回って営業できなくなるので、単純に創業年数の長い業者を選ぶという手もあります。

契約を避けた方が良いのは、

・営業の仕方が強引
・相見積もりをいやがる
・質問への返答が分かりづらい

営業マンを避けることです。
不動産業者の対応は、最終的に営業マンの質で決まります。
対応に少しでも不信感を覚えたら、慌てずに別の不動産業者にも相談してみましょう。

また、国土交通省のサイトを利用して、過去に行政から処分されていない不動産業者を選ぶのもおすすめです。

不動産売却の成否は、不動産業者の実力で決まります。
信頼できるパートナーを見つけるため、不動産業者は実績を重視して選びましょう。
また、実力のある不動産業者を見つけても、営業マンとの相性が悪いと良い結果にはつながりません。
大切な不動産の売却結果に満足するためにも、不動産業者は時間をかけて選びましょう。