築年数の古い住宅、特に一戸建ては中古不動産市場において売るのが難しい物件の一つです。

しかし、古い住まいであっても、適切なリフォームで不動産としての価値や魅力を高めれば、より高額での売却も夢ではありません。

この記事では、売却予定の不動産をリフォームするメリットや、リフォームに適した不動産の条件などをお伝えしていきます。

●不動産の査定額や売却額が高くなる

売却不動産をリフォームする第一のメリットは、不動産業者による査定額や実際の売却額が高くなることです。
不動産の査定額は、主に築年数と立地に良さで決まりますが、古くてボロボロになっている住宅よりも内装や外観のきれいな住宅の方が買い主に好まれます。
「この設備が壊れているため修理に○万円かかる」といった箇所を補修していれば、単純計算で○万円分資産価値が高くなるわけです。

●内覧時の印象が良くなる

一戸建ての主な購入希望者は一般消費者なので、不動産の評価は「価格」「立地」「周辺環境」「内覧時の印象」などで決まります。
不動産の立地や周辺環境等は簡単に変えられない要素ですが、内覧時の印象に関してはリフォームによって底上げ可能です。
内装を整えたり、ホームクリーニングを行ったりして物件をきれいにしておけば、物件を気に入ってもらえる可能性も高められます。

●リフォーム済み物件を探している方にアピールできる

リフォーム済みの物件は、「内装がきれいで別途修理などの必要がない家を購入したい」と考えている方にとって魅力的な不動産です。
上記のような方は、多少安くても手直しの必要な住宅より短期間で入居できて面倒の少ない物件を探しているため、うまくアピールできれば売却期間を短縮できる可能性があります。
短期間で売却できれば住宅の維持費を考える必要もなくなるため、不動産を早く売りたいならリフォームしてから売却するのも一つの手です。

●相場より安い住宅は多少売却価格が高くなっても売却できる

基本的に、リフォームをすると売却価格を上げる必要が出てくるため、不動産売却においてリフォーム自体はおすすめされません。

しかし、古い住宅や安い住宅に関しては、リフォームした方が良い条件で売りやすくなるケースがあります。
なぜなら、古い住まいや安い一戸建ては市場で人気がなく、そのまま売り出しても売れ残ってしまう可能性が高いからです。
もともと相場より査定額の安い住宅であれば、リフォーム費用を上乗せしても相場の金額で売り出せます。
相場より大幅に安い住宅は、訳あり・難ありの住宅として見られやすいため、査定額アップを狙ってリフォームするのも効果的です。

●より多くの買い主に興味を持ってもらいやすくなる

中古不動産市場において、買い主の人気は築浅や立地の良い物件に集まります。
不動産をより良い条件で売るためには、一人でも多くの買い主から興味を持ってもらうことが重要です。

そこで役立つのが、古さや故障といった問題を解消できる住宅リフォーム。
リフォームをして見た目や中身を整え、住居としてすぐに利用できる状態にすれば、不動産情報サイトの検索結果にも出やすくなります。

手持ちの不動産をリフォームするか悩んだ場合、不動産業者に相談しましょう。
リフォームで住宅の価値を底上げできるとはいっても、必要な工事費用が高額になってしまうと値上げで負担を回収できません。

• 現時点の査定価格
• リフォームにかかる費用

の見積もりを取った上で、リフォームによってどれくらい売却価格を向上できるのかを相談すれば、リフォーム金額の上限やリフォームの効果もある程度、見えてきます。
重要なのはリフォームによって住宅を売りやすくすることなので、リフォームしても査定額アップが見込めない場合は無理にリフォームをする必要はありません。

リフォームを活用した不動産売却を行う場合、リフォーム業者と不動産業者の両方を見つける必要があります。

ただ、それぞれの業者を個別に探すと打ち合わせが大変ですし、リフォームでどの程度売却額アップができるかを判断するためには業者側の経験値が必要不可欠です。
そのため、リフォーム売却をするときは、買取や買い取った不動産の販売まで行っている業者を探しましょう。

自社買取を実施している不動産業者は、買い取った物件をリフォームして売り出しているケースが多いため、リフォームの可否なども相談できます。

一般的に人気のない古い住宅の価値や査定額を底上げし、より良い条件で売却しやすくする手立ての一つがリフォームです。

ただし、リフォーム後の不動産売却を成功させるためには、どのようなリフォームが必要なのか、工事をした場合どの程度、高く売れるのか等を判断できるプロの協力が不可欠です。

リフォーム業者と不動産業者を個別に探すのは大変なので、迷ったときは買取・販売に対応している経験豊富な不動産業者を探しましょう。