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column 707.
新築と中古物件のリノベーションならどちらが良い?メリット等を比較2020-08-21
マイホームを購入する際、新築物件を買えば良いのか、それとも中古物件を買ってリノベーションするほうが良いのか、悩む方は少なくありません。 今後、数十年を過ごす生活基盤を選ぶ以上、新築と中古物件+リノベーション、両者のメリットやデメリットを把握し、比較する作業は必要不可欠です。 今回のコラムでは、新築物件と中古物件+リノベーション、両者の強みやコストについて比較します。 新築物件のメリット●好きな間取りやデザインにできる
新築物件を選ぶメリットは、間取りやデザインを自分好みにカスタマイズできることです。
また、たとえば個人的に置きたい設備や家具に合わせて、間取りを設計できるのもポイントです。 ●自分や家族の体に合わせた調整ができる
家具や家電、設備の微調整をしやすい点も、新築のメリットです。
しかし、新築なら、床を削ったり底上げしたりすれば、細かいサイズ調整にも対応できます。 ●耐震性や省エネ性能が高く安全な家を建てられる
新築住宅は、最新の安全基準や建築規格をクリアしているため、耐震性・断熱性・気密性・防音性といった住宅性能の高い家を建てられます。 また、現行基準で物足りない場合、さらに予算を追加して耐震性を高めたり、断熱性や防音性を底上げしたりできるのも、住宅の基礎から手がけられる新築ならではのメリットです。 ●高性能な住宅ほど大きな税制優遇を受けやすい
日本では、高性能で長持ちする家や、省エネ対策の充実した家を建てると、税制優遇を受けられます。
2024年以降、新築住宅は、一定以上の住宅性能をクリアしていないと住宅ローン減税を受けられなくなります。 新築物件のデメリット●中古物件をリノベーションするより高い
新築住宅のデメリットは、中古住宅をリノベーションするよりお金がかかることです。 また、自由に決められる箇所が多い分、あれこれとオプションを追加したくなってしまうので、当初の予算をオーバーしてしまう施主も少なくありません。 ●「完成したらイメージと違う」があり得る
新築物件は、家が完成してからでないと中身を確認できません。 指定した壁紙や塗料の見た目がイメージと違ったり、間取りや家事動線が想像以上に使いづらかったりしても、そう簡単に手直しできないというデメリットもあります。 ●物件の引き渡しまで数ヶ月かかる入居できるようになるまで数ヶ月単位の時間がかかるのは、新築も中古物件のリノベーションでも同じです。
ただし、多くの場合、新築物件の方が引き渡しまでより長い時間を必要とします。 ●同じ予算の中古住宅に比べると広さや立地面は劣る
新築物件と中古物件を比べた場合、購入金額が同じであれば、基本的に中古住宅のほうが広く、立地条件の良い物件が揃っています。
また、日本は国土が限られているため、条件の良い土地はほとんどの場合誰かに押さえられています。 中古物件+リノベーションのメリット●新築を買うより安い
中古物件を買ってリノベーションをする最大のメリットは、予算を節約できること。 ●物件数が豊富で広くて立地の良い家を確保しやすい
単純な話ですが、宅地が限られている日本では、新築住宅を建てられる土地よりも、中古物件のほうが物件数は豊富です。 また、世帯人数の多い時代に建てられた住まいは、現代住宅よりも部屋数や一室の広さに余裕があるものも多いです。 ●リフォームの中身にこだわれる
中古住宅の購入資金を抑えれば、その分、リフォームにお金をかけられるようになります。 また、必要なリノベーションを行い、予算が余ったら住宅設備のグレードを上げる、といった選択もできます。 ●事前に内覧できる
中古住宅は、購入する前に内覧が可能です。 中古物件+リノベーションのデメリット●見えない部分の劣化が分からない
中古物件+リノベーションの最も大きなデメリットは、見た目ではわからないような劣化や隠れた問題が存在しているリスクがあること。 大きな問題が隠れていると、その修繕や改修に莫大な費用がかかってしまうため、中古物件を買ってリノベーションする場合、物件の良し悪しを見極めるスキルや経験、プロの協力を得た上で物件を選ぶ必要があります。 ●建物が古い分修繕費用やメンテナンス費用が高い
不動産は、基本的に古くなればなるほど壊れる箇所が増え、メンテナンスの間隔が短くなってくるので、修繕費用やメンテナンス費用が高いです。 ●耐震性や断熱性能の底上げにお金がかかる
住宅の耐震性や断熱性能は、法律の基準が底上げされたり、技術が進歩したりするにつれて高性能になっていきます。 ●住宅ローン審査に通りづらい
住宅ローンの審査では、本人の収入とは別に、「担保の物件を売ったらいくらになるか」で借り入れ可能額や審査の厳しさが変わってきます。 それぞれの費用を比較●新築住宅の費用新築住宅の購入に必要な費用の一例は、以下の通りです。
土地代と建築費用は、予算によります。 ●中古住宅+リノベーションの費用中古住宅を購入してリノベーションする場合の費用は、以下の通りです。
新築物件と違うのは、不動産の購入費用とリノベーションのお金を、別々に負担すること。 まとめ新築物件と中古物件のリノベーションを比べた場合、費用や選択肢の広さでいえば中古物件が、間取り・デザインの自由度や税制優遇、住宅性能に関しては新築物件が優秀です。 ただし、新築物件は中古住宅よりもお金がかかりますし、中古物件は見えない部分の劣化等を気にする必要があるため、どちらが良いかは施主によって違います。
大切なのは、今後数十年快適に暮らせる家を見つけることです。 |