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不動産売却の費用はいくら?手数料の相場や売却後の手取りを解説

2024-08-26

不動産売却の費用はいくら?手数料の相場や売却後の手取りを解説

不動産売却の手数料は、売却価格の4~6%が相場です。
ただし、支払い額や支払いのタイミングは、費用ごとに異なります。

売却時にどういった名目の費用がいくらかかるのか把握しておけば、支払いトラブルを回避できますし、手元に残る金額も計算できるため、売却で損をしないようにするためにも、不動産売却手数料のことを把握しておきましょう。

本記事では、不動産売却時にかかる手数料の内訳や、各種費用の相場、売却後の手取りの計算方法などをお伝えします。

不動産売却にかかる費用の全体像

仲介手数料だけじゃない?売却時にかかる代表的な費用

不動産売却時にかかる費用の代表例は、不動産業者に支払う仲介手数料ですが、ほかにも以下のような支払いが必要です。

売却時にかかる主な費用一覧

仲介手数料
譲渡所得税・住民税・復興特別所得税
印紙税
住宅ローンの返済手数料
抵当権抹消登記の費用
司法書士の依頼料
住民票等の発行手数料
ハウスクリーニングの費用
粗大ゴミの処分費
リフォーム・修繕工事・解体工事の費用
測量費
引越し費用

全ての費用がかかるわけではありませんが、一口に不動産売却の手数料といっても、さまざまな費用が存在します。
必要な手数料の支払い準備ができていなかったり、余計なところにお金を使ったりすると、売却負担が増え、売却手続きも滞るため、不動産を手放す時は、必要な支払いを把握することも意識しましょう。

諸費用の目安

仲介手数料を含め、不動産売却時にかかる諸費用の相場は、物件や物件のある地域によって変わるものの、「不動産売却価格の4~6%」が相場です。

不動産売却費用の相場目安

不動産売却価格の
4~6%

特別な事情があり、売却に高額な費用が別途かかるケースや、知識や時間、人脈があって売り主自身で売買をまとめられる場合を除くと、ほとんどの場合売却価格の4~6%分の手数料が必要になります。
出費ゼロで不動産を売るのは困難なので、不動産売却は、「4~6%の手数料を払っても手元にお金が残る金額設定」での売却を目指しましょう。

仲介手数料の相場と計算方法

宅建業法で決まっている仲介手数料の「上限」と計算方法

不動産業者に支払う仲介手数料は、宅地建物取引業法によって取引価格に応じた上限額が定められています。

仲介手数料の上限計算式(税別)

400万円を超える場合:
売却価格 × 3% + 6万円
200万円超400万円以下の場合:
売却価格 × 4% + 2万円
200万円以下の場合:
売却価格 × 5%

例えば、売却価格が300万円の場合、仲介手数料の上限は「300万円 × 4% + 2万円 = 14万円(税別)」となります。
全国的に名前の知られた大手業者であっても、地元の不動産業者であっても、法律の上限を超える仲介手数料を請求されることはありません。

仲介手数料は、売買契約時と引き渡し日の2回払い、もしくは引き渡し日の1回払いが一般的です。
もし、宅建業法の上限よりも高い仲介手数料を提示されたり、契約の時点でお金を請求されたりする場合、悪徳業者の確率が高いため、安易に契約しないよう気をつけましょう。

物件価格別の事例で仲介手数料を計算してみよう

仲介手数料は、多くの場合不動産売却時にかかる手数料の中で、最も高額な費用です。
ただ、「売却価格×3%+6万円(税別)」といわれても、多くの方は具体的にどれくらいの金額を支払うのか想像できないでしょう。
そこで、不動産の売却価格がいくらだと仲介手数料がいくらかかるのか、簡単に計算したものをご紹介します。

売却価格 仲介手数料(税込み)
1,000万円 39.6万円
2,000万円 72.6万円
3,000万円 105.6万円
4,000万円 138.6万円
5,000万円 171.6万円

不動産を高く売れば売るほど、仲介手数料も高くなるという関係性です。
一つわかりやすい基準として、取引価格が大体3,000万円を超えると、仲介手数料も100万円以上になると覚えておくと良いでしょう。

【2024年7月改正】低廉な空家等の特例について

2024年7月から宅地建物取引業法が一部改正され、「低廉な空家等の媒介の特例」が設けられました。
これにより、売却価格800万円以下の物件については、通常の調査等に加えて現地調査などに費用がかかった場合、上限を超えて仲介手数料を請求できるようになりました。
この場合、請求できる合計額は30万円の1.1倍(33万円)が上限となります。

ただし、不動産会社がこの特例を適用するには、媒介契約を結ぶ前に、必ず依頼者へ説明し同意を得る必要があります。
そのため、自動的に仲介手数料が高くなるわけではありません。

税込みか税抜きかの違いにも注意

仲介手数料は、宅建業法で上限が定められていますが、見積書や契約書の表記までは規制されていません。
業者によって、仲介手数料の見積もりが税込みであったり、税抜きであったりする場合もあるため、不動産業者と契約する際は、必ず見積書の税額表示も確認しましょう。
最終的に支払う金額を確かめておけば、税抜きの表記を見落として、想定より高い仲介手数料を請求されてしまうといったトラブルを防げるからです。

仲介手数料以外にかかる主な費用

抵当権抹消・登記関連の費用と司法書士報酬

住宅ローン返済中の物件には、金融機関の抵当権が設定されており、売却時はローンを完済して抵当権を解除する必要があります。
抵当権は、不動産の法的な所有権等を管理する法務局の「登記」で管理されており、登記手続きには手数料がかかるため、抵当権抹消登記の費用として、不動産一件(土地・建物は個別にカウント)につき1,000円の登録免許税が必要です。

また、不動産の売買では、買い主と話し合って決めた決済日に、代金の受け取りや所有権の変更、鍵の受け渡しに抵当権抹消登記といった複数の手続きを行います。
登記手続き自体は、一般人でも可能ですが、申請書などの準備に漏れがあると、売買そのものがストップしてしまうため、司法書士に登記を依頼するのが一般的です。
司法書士に抵当権抹消登記をお願いする場合、1~3万円程度の費用がかかります。

測量・解体・クリーニングなどの費用目安

もし、土地を売るときに測量や建物の解体、ハウスクリーニング等を行う場合、これらの手数料も必要です。

測量費の相場
簡易的な測量 10~20万円
本格的な測量 50~60万円
建物の解体工事費
木造住宅の坪単価 3~5万円
30坪の住宅の場合 約100万円
ハウスクリーニング
目安 10万円ほど

測量費の相場は、簡易的な測量なら10~20万円ほどで済む場合もありますが、本格的な測量だと50~60万円かかります。
建物の解体工事も、木造住宅なら坪単価3~5万円、30坪程度の一般的な住宅で約100万円必要です。
ハウスクリーニングに関しては、業者や掃除をお願いする範囲によって料金が変わりますが、10万円ほど見ておけば良いでしょう。
必ずしも売却に必要な出費ではないものの、「お金をかけた方が高く売れる」「早く売れる」なら、負担する価値があります。

印紙税や引越し費用など見落としやすいコスト

売買契約書など、金額が大きく重要な契約をする時は、書面の内容を保証するための必要経費として、印紙税の納付が求められます。
印紙税の額は、契約金額に応じて変動し、1,000~5,000万円の取引なら2万円(軽減措置の適用によって2027年3月末まで1万円)必要です。
印紙税は、郵便局等で相当額の収入印紙を購入し、契約書に貼付するという方法で納めるため、買い主が決まったら早めに用意しておくと良いでしょう。

また、不動産売却時にかかる手数料・費用として、見落としやすいのが引越し代です。
3月など、引越し業者の繁忙期は料金が高くなるため、注意しましょう。

費用を抑えるためのポイントと注意点

複数社から査定を取って相場を見極める

不動産売却の費用を抑える上で重要なのは、不動産業者の相見積もりです。
不動産には相場があるため、適正価格で売り出せなかったり、悪徳業者と契約したりすると、売れ残りますし、売却できたとしても手元にお金が残りません。
不動産業者の実力や信頼性は、業者ごとに異なります。
重要なのは、売却を成功させてお金を残すことなので、複数社に査定を依頼し、相場や査定の根拠、対応を見極めましょう。

媒介契約の種類で手数料は変わる?

不動産業者と交わす媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。
ただ、媒介契約の種類が何であれ、仲介手数料の上限額は「売却価格の3%+6万円(税別)」です。
どのタイプの媒介契約を結んだとしても、基本的に上限以上のお金を不動産業者から請求されることはないため、安心して不動産業者のサポートを受けましょう。

仲介手数料の値引き交渉はできるのか?

仲介手数料は、法律で上限こそ決まっていますが、下限は決まっていないため、交渉次第で割り引きしてもらえる可能性があります。
しかし、不動産業者の仲介手数料を値下げするのは、あまりおすすめできません。

! 仲介手数料値下げのリスク

不動産の仲介業において、仲介手数料は唯一業者が売り主や買い主に請求できるお金です。
仲介手数料を下げるということは、業者に渡す利益を減らすということなので、手厚いサポートを期待しづらくなってしまいます。

仲介手数料の安さを優先した結果、売却価格が下がると損をするため、不動産業者を選ぶ際は、仲介手数料の金額よりも、信頼できる業者かどうかを優先することが重要です。

売却後にいくら残る?費用と手取りの目安

不動産を3,000万円で売却した場合の費用と手取り

一戸建てのマイホームを3,000万円で売却し、なおかつ測量や解体工事などの特殊な費用がかからなかった場合、出費はおおよそ以下のようになります。

売却価格 3,000万円 の場合

かかる費用の目安(合計:約121.8万円)

  •   ・仲介手数料 105.6万円
  •   ・登記費用   3.2万円
  •   ・印紙税     1万円
  •   ・掃除・処分費  2万円
  •   ・引越し料金   10万円
売却後の手取り額 2,878.2万円
住宅ローン残債等(例: 2,600万円)を返済後 最終的な手取り額 278.2万円

売却価格の3,000万円から上記の手数料を引くと、売却後の手取り額は2,878.2万円。
ここから、住宅ローンを完済できるのか、新居の購入費を出せるのかなどを考えます。
仮に、住宅ローン残債とローンの完済手数料が合計2,600万円なら、最終的な手取り額は278.2万円です。

納税や確定申告が必要なケースの見極め

不動産売却をして利益が出た場合、譲渡所得税の納税や確定申告が必要になります。
不動産売却価格から、以下の取得費や譲渡費用を差し引き、利益が出るなら納税が必要、利益がゼロ以下なら非課税です。

  • 取得費 (経年劣化を考慮した不動産の購入価格や購入時の仲介手数料)
  • 譲渡費用 (売却時の仲介手数料・印紙税・解体費用など)

また、マイホームの売却では、確定申告で3,000万円の特別控除を申請できます。
たとえ売却結果が黒字でも、自宅や相続した土地・家の売却は、大幅に減税できるため、積極的に控除を活用しましょう。

まとめ

不動産売却では、仲介手数料だけでなく、登記費用や測量費に税金、引っ越し代金といったさまざまな手数料や費用がかかります。
具体的な金額は、手放す物件や状況によって変わるものの、必要経費として売却価格の4~6%の出費は避けられません。

不動産を売る時は、4~6%支払っても手元にお金が残る額での売却を目指しましょう。