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column 210.
住宅ローンの金利タイプや借り入れ方法はどれがお得? 借入時のポイント2016-12-20
多くの方にとって住宅購入は、一生のうちでもっとも高価な買い物となるはずです。
こうした方に向けて、住宅購入には補助金や減税など、コストを抑えられるさまざまな制度が用意されています。 しかし、住宅ローンの金利タイプは複数あるほか、金融機関によってローン商品の特徴が異なるため、「どれを選んだら良いかわからない」と悩む方もいらっしゃいます。 そこでこの記事では、住宅ローンの金利タイプや借入方法について、詳しく解説します。 住宅ローンでは三つの金利タイプを選べる!普段、お金を借りる機会の少ない方には馴染みがないかもしれませんが、金融機関から借り入れを行うと「金利」が発生します。 たとえば、金利3%で100万円を借り入れ、1年をかけて返済した場合、利息は「100万円 × 3%=3万円」ということになります。 特に元本(実際に借り入れる金額)の額が大きく、返済が長期にわたる住宅ローンでは、利息が1%違うだけで、返済額は大きく変わってきます。 そして、住宅ローンの場合、この金利の支払い方法を ここからは、それぞれの仕組みと特徴について解説していきます。 ●変動金利型の仕組みと特徴経済状況の変化に伴い、住宅ローンの金利は変動します。 そして、変動する金利に合わせて借り入れる利率も変動するタイプが「変動金利型」です。 とはいえ、毎月金利が変わっていたのでは計算する金融機関も、支払う側も大変です。 変動金利型を選択するメリットは、ほかの二つの金利タイプと比較して低い金利で支払いをスタートできる点があります。
一方で、返済中に景気が上昇してどんどん金利が高くなってしまうような状況では、返済額もそれに応じて高くなってしまいます。 ●全期間固定型の仕組みと特徴返済中に金利が変動すると、それに合わせて返済額も変わってしまう金利変動型に対し、借入のタイミングで指定された金利が完済時まで継続されるのが「全期間固定型」です。 そのため、借入のタイミングで総返済額を確認できるうえ、最終支払い月の支払額まで確定できます。
一方で、借入当初の金利は変動金利型と比べると高く設定されています。 ●固定期間選択型の仕組みと特徴このように、変動金利型と全期間固定型は対極にある存在です。 そうした方に向けて用意されているのが、一定期間だけ金利を固定する「固定期間選択型」です。 固定期間が終了すると変動金利型へとシフトしますが、商品によっては固定金利期間を延長できる(再設定できる)ものもあります。 変動金利型と全期間固定型の「良いところ取り」ができることが固定期間選択型のメリットです。 そのため、理想的なタイプのようにも思えますが、変動金利型と比較して当初金利は高いことや、固定期間終了後の金利が高く設定される可能性があることなど、やはりデメリットもあります。 元金均等返済? 元利均等返済って?これまで紹介した三つの金利タイプのどれを選んでも、金利の返済方法を「元金均等返済」と「元利均等返済」の二種類から選べます。 住宅ローンでは、その月のローン残高に対して利息がかかる仕組みとなっています。 一方で、元金均等返済では毎月の返済額が異なるため、返済計画を立てにくいというデメリットがあります。 住宅ローンの借入先の選択肢住宅ローンの借入というと銀行などの金融機関を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は借入先にも複数の選択肢があります。 ここからは、それぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説します。 ●住宅ローンの借入先:民間ローン民間ローンは、住宅ローンの選択肢としては最も一般的なものといえるでしょう。 このように、住宅ローンといってもさまざまな金融機関が商品として提供しており、それぞれに「金利が他と比べて低め」「グループ会社での特典がある」「繰上返済の手数料が無料」などの特徴があります。 一方で、住宅ローンを利用する際の大きなハードルとなる「審査」については、金融機関によって重視する項目が異なります。 ●住宅ローンの借入先:公的ローン金融機関や組合などから借入をする民間ローンに対し、公的ローンは国の機関や自治体などから住宅ローンを借入れる方法です。 このうち財形住宅融資は、財形貯蓄を1年以上続けていること、残高が50万円以上あることが利用の条件となっています。民間ローンと比較しても遜色ない程度の低金利で借りられますが、最大融資額が4,000万円までというデメリットもあります。 一方、自治体融資は、市区町村から住宅購入資金の融資を受けることを指します。 ●住宅ローンの借入先:フラット35住宅金融支援機構が、民間の金融機関などと提携して提供している住宅ローンです。 最長で35年間の全期間固定金利での融資が受けられ、返済計画が立てやすいことが最大のメリットです。 一方で、民間ローンと比較して金利は高くなりがちです。 住宅ローンの借入方法:ペアローン・連帯債務・連帯保証の特徴と注意点住宅購入に当たって、金融機関から夫の収入を元にしたおおよその融資可能額を伝えられた際、「もう少し借りられれば、理想の家が建てられるのに…」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そんな時、夫婦の場合であれば妻の収入を考慮することで、借入額を増やせます。 ここからは、それぞれの特徴を紹介していきます。 ●ペアローンの特徴と注意点ひとつの物件に対し、夫婦それぞれ別の住宅ローンを組む方法です。 このように単一の住宅ローンに比べて高額な融資を受けられることがペアローンのメリットです。 一方でデメリットもあります。 ●連帯債務の特徴と注意点夫婦それぞれがローンを組むペアローンとは違い、夫婦の収入を合算して一本のローンを組む「収入合算」という方法もあります。 収入合算では、連帯債務か連帯保証のいずれかを選ぶ必要があります。 連帯債務の場合、夫婦のうち一人が債務者に、もう一人が連帯債務者になります。 収入を合算できることに加え、夫婦それぞれ住宅ローン控除の適用を受けられる点がメリットですが、連帯債務者は団体信用生命保険に入れないことが多く、連帯債務者が死亡した場合でもローン残高はそのままに支払いを続けなければなりません。 ●連帯保証の特徴と注意点収入合算のもう一方の手段が連帯保証です。 連帯保証の場合、夫婦のうち一人が債務者に、もう一人が連帯保証人になります。 一方で、連帯債務のように夫婦それぞれ住宅ローン控除の適用を受けることはできません。 まとめ
このように、住宅ローンと一口に言っても、そのタイプや返済方法は様々です。
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