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column 875.
住宅ローンを滞納したらどうなる?滞納から競売までの流れと対処法2023-11-07
住宅ローンを滞納したらどうなる?滞納から競売までの流れと対処法
住宅ローンは「借金」の一種ですから、借りたものは返さなければなりません。 ここでは、住宅ローン返済が滞ったときに起こり得るリスクや、返済できなくなった時の対処法と相談先などをまとめてお伝えします。 住宅ローンを滞納するとどうなる?
住宅ローンを滞納すると、1日ごとに「遅延損害金」というペナルティが発生します。 放置を続けると遅延損害金が一気に高くなってしまいますので、早目に金融機関へ相談しましょう。 住宅ローン滞納を放置するリスク
住宅ローンの滞納を放置すると、遅延損害金の発生だけでなく、新たな借り入れができなくなったり、最悪のケースでは家を差し押さえられて競売にかけられることもあります。 新たにローンを組めなくなる
3ヵ月ほど滞納すると、金融機関は信用情報機関に対して金融事故の報告をします。
各種ローンの審査では、過去の金融事故を信用情報機関に照合し、滞納の記録などの事故があると(いわゆる「ブラックリストに掲載されている状況」)審査に通りません。 家が競売にかけられる
競売とは、裁判所の管理のもと自宅が強制的に売却されることです。 ! 競売の厳しい現実
ちなみに競売の売却価格は、市場価格の5~7割程度が目安。 住宅ローンの滞納から競売までの流れ
住宅ローンの返済が滞ると、借り入れている金融機関から督促状や催告書などの通知書が届くことがあります。 時系列で見る滞納の影響
滞納1~2ヶ月
金融機関から連絡が来る電話やメールでの連絡、支払請求書の郵送。早目に滞納分を支払いましょう。
滞納2~3ヶ月
催告書・督促状が届く「返済しないと法的手続きに移行する」という警告。信用情報機関にも事故情報を登録するなどのペナルティも。
滞納3~6ヶ月
期限の利益喪失通知書が届く分割払いの権利を失い、残債の一括返済を請求されます。
滞納6ヶ月~
代位弁済通知書が届く保証会社が借金を肩代わりし、債権者が保証会社へ移行。競売準備が開始されます。
滞納7ヶ月~
差押通知書・競売開始家が差し押さえられ、裁判所による現況調査(写真撮影等)が行われます。
滞納12ヶ月~
期間入札・強制退去競売の入札が開始。落札されれば強制的に家から追い出されます。 【滞納1~2ヵ月】金融機関から連絡が来る
最初は、金融機関から電話やメールで支払い(引き落とし)ができていないことを伝える連絡がきます。 【滞納2~3ヵ月】催告書・督促状が届く
滞納を2~3ヵ月続けると、金融機関から「催告書」や「督促状」という封書が送られてきます。
支払請求書とは違い、指定した期日までに返済しなければ「ローン残債の一括返済を求める」「信用情報機関にも事故情報を登録する」などのペナルティも課せられます。 【滞納3~6ヵ月】期限の利益喪失通知書が届く
催告書や督促状に記載された期日を過ぎても滞納を続けると、「期限の利益喪失通知」という書類が届きます。 【滞納6ヵ月~】代位弁済通知書が届く
滞納から6ヵ月を過ぎたあたりには、「代位弁済」をしたことを伝える通知書が送られてきます。 【滞納7ヵ月~】差押通知書が届く
それでも返済しない場合は、債務者が勝手に家を売却しないように金融機関などが裁判所に申し立て、家を差し押さえます。 【滞納8ヵ月~】競売開始決定通知書・現況調査通知が届く
競売の申し立てが通ると、「競売開始決定通知」が到着します。
現況調査では、周辺住民への聞き取りや物件の写真撮影などが行われます。 【滞納12ヵ月~】 期間入札通知書が届く
競売開始決定通知が届いてから半年ほどで、競売が始まります。
開札日を迎え競売の決済が終わったら、家から出ていくことを求められます。 住宅ローンが払えないときに絶対にやってはいけないこと
住宅ローンが払えない状況に陥ると、冷静な判断ができなくなり誤った行動を取ってしまう人もいます。 × 連絡を無視する 「返済の意思がない」とみなされ、手続きが早まる原因に。返済が厳しくても正直に相談することが重要です。 × 他の借金で返済 消費者金融などの高金利な借金で住宅ローンを返しても、雪だるま式に借金が増え、状況が悪化します。 × 勝手に売却・賃貸 抵当権がある家を無断で売ったり貸したりするのは契約違反です。一括返済や損害賠償を請求される恐れがあります。 金融機関からの連絡を無視する
「どうせ払えないから」とあきらめて、金融機関からの電話や郵便物を無視してはいけません。
むしろ、返済が厳しい状況を正直に伝えて相談することが大切です。 他の借り入れで住宅ローンを返済する
消費者金融やカードローンなど、他の借金で一時的にしのぐ行為も絶対にやめましょう。 勝手に家を売却する
住宅ローンを組んでいる家には、抵当権が設定されています。
また、家を賃貸として貸すことも、金融機関に無断で行うと契約違反になる場合があります。 住宅ローンを滞納する前にできること
住宅ローンの返済が厳しくなってきたと感じたら、滞納する前にできることがいくつかあります。 家計を見直す
まず取り組みたいことは、家計の見直しです。 固定費の見直し 毎月決まった額を支払う項目。一度見直すと効果が持続します。
変動費の見直し 毎月変わる項目。我慢しすぎない範囲での節約がポイント。
固定費とは、毎月決まった額を支払う項目のことです。
一方の変動費は、食費や光熱費など毎月変わる項目のことです。 副業・共働きなどで世帯収入を増やす
家計を見直しても返済が難しいときは、「収入を増やす」方法も検討したいところです。
ただし、仕事を見つけるまでに時間がかかる場合もあります。 住宅ローンを払えないときの対処法
家計を見直しても住宅ローンの返済が難しい時は、「家を売却する」のも一手です。 とはいえ、売却が「できないわけではない」ので、いくつかの方法をお伝えします。 リースバック
リースバックとは、売却した持ち家を賃貸物件として貸してもらう取引のことです。 ただし、通常の不動産売却よりも価格が安く、家賃設定も周辺の賃貸より高いのが注意点です。 任意売却
すでに滞納が始まっている場合に、債権者の合意を得て自宅を売却する方法です。 個人再生
住宅ローン以外にも借り入れが多く、返済が厳しい時は「個人再生」が使える可能性があります。 住宅ローンが払えないときの相談先
住宅ローンの滞納に悩んでいる方は、一人で抱え込まず、専門家に相談することが大切です。
借り入れ先の金融機関
滞納期間が1~2ヵ月なら、住宅ローンを借り入れている金融機関に相談しましょう。
なお、住宅ローンの借り換えをする時は、新たに審査が必要です。 住宅ローン専門の相談窓口
不動産会社の中には、住宅ローン問題に特化した相談窓口を設けているところもあります。 弁護士・司法書士
法的な手続きが必要な段階だと、弁護士や司法書士への相談を検討しましょう。 住宅ローンの滞納に関するよくある質問Q.住宅ローンは何回まで滞納しても大丈夫ですか? A.1回でも滞納すれば、遅延損害金が発生します。 回数に関係なく滞納は避けるべきです。 Q.滞納してしまった場合、まず何をすればいいですか? A.借り入れ先の金融機関に連絡し、正直に状況を説明しましょう。 滞納分と遅延損害金を速やかに支払うことが第一ですが、支払いが難しい場合は返済計画の見直しを検討してください。 Q.競売と任意売却はどちらが良いですか? A.競売は強制的な売却であり、市場価格より安く売却されてしまうデメリットがあります。 一方の任意売却は、債権者の合意を得て行う売却で、市場価格に近い価格での売却が期待できます。 まとめ
住宅ローンを滞納すると、最悪のケースでは家を差し押さえられ、競売にかけられてしまいます。 また、滞納する前に家計を見直したり世帯収入を増やしたりといった対処法もありますから、返済が厳しいと感じたら速やかに検討し、自分の財産や家族の生活を守る方法を考えましょう。 |